TOP > 感覚表現 > 音の響き > 小さな音・不鮮明な音
風に乗った祭りばやしが、かすかに切れぎれに耳に届きはじめる。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 ページ位置:80% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
遠くの音
小さな音・不鮮明な音
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......返しながら、ひたすらに走る。 瀧くん、瀧くん、瀧くん。 ──大丈夫、覚えてる。ぜったいに忘れない。 やがて木々の隙間に、糸守町の明かりがちらちらと見えはじめる。風に乗った祭りばやしが、かすかに切れぎれに耳に届きはじめる。 瀧くん、瀧くん、瀧くん。 空を見上げると、長く尾を引くティアマト彗星が月よりも明るく輝いている。すくみそうになる恐怖を、私は彼の名前を叫んで、ぎゅっと押し込む......
ここに意味を表示
遠くの音の表現・描写・類語(音の響きのカテゴリ)の一覧 ランダム5
どこからともなく古風で派手なワルツが凪 いだ空気へ沖の浪のなごりのように、うねりを伝えて来る。
岡本かの子 / 巴里祭
このカテゴリを全部見る
小さな音・不鮮明な音の表現・描写・類語(音の響きのカテゴリ)の一覧 ランダム5
まるで幾重にもかさねられたベールを抜けて届いてくる音のようにくすんで聞こえた。
村上春樹 / 双子と沈んだ大陸「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
最後のほうはもう、ほとんど聞き取ることができなかった。
朝井 リョウ「武道館 (文春文庫)」に収録 amazon
綿で包んだような音がかすかにしている。
梶井基次郎 / 城のある町にて
(隣室から聞こえる男女のきぬ擦れの音)かすかに聞こえて来るきぬ擦れの音。それは、真夜中の静寂を縫うウインドチャイムのように耳を揺れ動かした。
山田詠美「新装版 ハーレムワールド (講談社文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
「音の響き」カテゴリからランダム5
ひそかに時を刻んでいる時限爆弾みたいな静けさ
飯田 栄彦 / 昔、そこに森があった amazon
逃げ場のない濃密な静寂
竹西 寛子 / ひとつとや amazon
一台のピアノのフタをとると、歯のようなキイのうえをあたかも平四郎を脅かすふうに弾いてみせた。
室生 犀星 / 杏っ子 amazon
積み上げた杉材の隙間から隙間を、笛に似たやわらかな音を立てて風が抜けていく
高樹 のぶ子 / 光抱く友よ amazon
同じカテゴリの表現一覧
音の響き の表現の一覧
感覚表現 大カテゴリ