(ドーナツ屋の)彼女は胡散臭そうに僕を眺めた。床に落ちたドーナツでも眺めるような目付きだった。
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 ページ位置:65% 作品を確認(amazon)
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疑いの目(瞳)
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前後の文章を含んだ引用
......た顔つきでコーヒーを飲んでいた。僕はおそろしく不味いコーヒーとシナモン・ドーナツを注文し、ゲーム・センターについて何か知らないか、とウェイトレスに訊ねてみた。 彼女は胡散臭そうに僕を眺めた。床に落ちたドーナツでも眺めるような目付きだった。「ゲーム・センター?」「少し前までここにあったやつさ」「知らないわ」彼女は眠そうに首を振った。一ヵ月前のことなんて誰も覚えちゃいない。そんな街なのだ。 僕は暗い......
単語の意味
胡散(うさん)
胡散・・・全体から受ける印象や態度が変で、疑わしいさま。怪しいさま。不審なさま。「胡」は「いい加減な」「でたらめな」という意味をもつ字。なお、「胡散臭い(うさんくさい)」の「くさい」は「~らしい」という意味。
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疑いの目(瞳)の表現・描写・類語(目・瞳のカテゴリ)の一覧 ランダム5
彼はじっと僕の顔を見つめた。僕は彼の目の中に探偵に近い表情を感じた。
芥川竜之介 / 歯車
眼鏡の奥にある目は、限定された動きだけをもとめる深海の捕食生物のように、ぼくの底を探っていた。
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
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「目・瞳」カテゴリからランダム5
彼女は自分が激しく見つめられていることを感じた。的確で精密な視線だった。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 2 amazon
眼 尻 に、涙がちょっぴり 溜った。
昇平, 大岡「野火(のび) (新潮文庫)」に収録 amazon
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