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衣擦れの音が、ドキッとするほど大きく響いた。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 ページ位置:51% 作品を確認(amazon)
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室内(空間)が静か
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......ぶせて眠っていたのだ。引き戸の向こうから、布団で眠っている司と先輩の気配がする。部屋は異様に静かだ。虫の音も車の音もしない。風も吹いていない。 俺は体を起こす。衣擦れの音が、ドキッとするほど大きく響いた。窓の外は、かすかに白みはじめている。 俺は手首の組紐を見る。さっきの少女の声、その残響が、まだうっすらと鼓膜に残っている。 ──お前は、誰だ。 名も知らぬ少女に......
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