身を震わせたのは夜の寒さのせいばかりではあるまい。

全身がざあっと 粟立った。

不安がる

冷や汗が滲み出る。身体の内側にも黒く冷たいものが噴き上げてくる。

恐れにちくちく胸を刺される

虫を詳細に眺めやがて泣き出す子供のような確実に恐怖に変わる感動

いい気持ちがしない

「やだ、失踪だなんだって、なんか気味悪いわね」美鈴が組んだ両腕をさする。

何かを恐れるように背中を丸くして

体中いぼいぼができるほど真っ青になる

空恐ろしげに首をすくめる

すこぶる恐怖

言い表しがたい恐怖と不安に誘われる

心恐ろしい

動物的な恐怖を感じる

恐ろしいと思う

飛び立つような恐ろしさがこみ上げてくる

空恐ろしげに首をすくめる

動物的な恐怖を感じる

恐ろしくなる

恐怖を感じる

（闇の中では）われわれは摺（すり）足でもして進むほかはないだろう。しかしそれは苦渋や不安や恐怖の感情で一ぱいになった一歩だ。

驚愕 と恐怖に歪んだ顔

恐怖で息も止まりそうになっている

あまりの恐怖で目をふさぐことさえできない

恐怖と不安が稲妻のように一気に通り抜ける

『──俺は幸せなんだ。……』 　彼は先ほど、電気を消した子供部屋で、息子の手を握ったまま唐突に襲われた強烈な幸福感のことを考えた。『俺はこの子の父親なんだ。』と胸の 裡 で呟いて、その一言一言が──「この子」や「父親」といった言葉だけでなく、その関係性を紡ぐ助詞に至るまで！──彼を恍惚とさせた。それは、ほとんど自分自身を見失ってしまいそうなほどの大きな実感だったが、あの平凡なひとときが、それほどまでに特別だったというのは、結局、不安の裏返しであるようにも感じられた。まるで将来、自分の人生の最も幸福な時として、この夜のことをこそ思い出すのではと予感されるほどに。……

（漠然とした不安）得体の知れない不安が襲いかかってきて、身動きが取れなくなった。

まるで刑罰の宣告でも受けるように不安のこもった小さな眼で偉い人たちを見あげ

足元の危ういような不安感

京子の顔には、犬のような恐怖と驚愕だけがあった。

恐ろしいと思う

絶望的な叫び

不安要素だらけ

胃が下から持ち上げられたように、強く突き上げられる感じ