本場北京の味わいを伝えるためにこだわって焼かれた北京ダック

北京ダックにかぶりついたとき小さな骨に唇が吸いついて、離すときキスするような下品な音が鳴った。

ジューシーな旨み

北京料理の目玉は北京ダック。毛をむしりとられたアヒルは、水あめと酢とぬるま湯を何回も塗りつけられた上に風干しにされた後、特製の炉に入れられて焼かれる。このとき、アヒル全体を同じ黄金色に焼き上げるのがコツ。

北京を代表する料理と言えば、もちろん北京ダック。なにしろ料理の名前に「北京」が入っている。

サイズが大きくて食べ応えあり。エビや豚肉がたっぷりで、どちらもいいダシを出している。

濃厚な鶏のうまみが口いっぱいに広がり、コクも十分。好みで塩と胡椒をかけてもいいが、ほのかに塩味がきいていて、このままのほうが鶏の旨みを堪能できる。肉はかなり柔らかく脂っこさはほとんどない。朝鮮にんじんも薬草くささや苦味はなくあっさりと食べられる。

四川料理は揚子江上流の四川省を中心に発達した料理で、昔からこの一帯は肥沃な土地と気候に恵まれ、そこからとれる作物を中心に、唐辛子、ニンニク、ショウガ、コショウ、山椒、ネギなど、薬味をたっぷり使う、からい味付けが特徴とされている。

米から作られたオブラートのような薄皮でエビやタケノコを包む。低温の油で揚げると中身のエビが透けて、きれいなエビ色。

本場北京の味わいを伝えるためにこだわって焼かれた北京ダック