ぐずりと鼻をならして
小林多喜二 / 蟹工船 ページ位置:32% 作品を確認(青空文庫)
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鼻水
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......も拾うように、ボツリ、ボツリ、然 しむさぼるように、それを読んでしまうと、嫌 なものを見てしまったという風に頭をふって、次ぎに渡してやった。――子供からの手紙だった。 ぐずりと鼻をならして、手紙から顔を上げると、カスカスした低い声で、「浅川のためだ。死んだと分ったら、弔い合戦をやるんだ」と云った。その男は図体の大きい、北海道の奥地で色々なことをや......
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太い二本の鼻汁が、 膿 の塊のように口の上にたれている。
野間宏 / 崩解感覚「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
ぐずりと鼻をならして
小林多喜二 / 蟹工船
片方の鼻の穴から、つららのように洟(はな)が長く垂れ下り、それが垂れ落ちるかと思うと、するりと吸い込まれ、次に片方の鼻の穴から長く垂れ下る。縄釣瓶(なわつるべ)のように上ったり下ったり、交互にそれを繰返している。
井伏 鱒二 / 珍品堂主人 amazon
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