窓の色硝子の光線をうけて鉢の金魚は鱗を七彩に閃めかしながら泳いでいる。
岡本かの子 / 東海道五十三次 ページ位置:76% 作品を確認(青空文庫)
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金魚
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前後の文章を含んだ引用
......」と言った。 琵琶湖の水が高い河になって流れる下を隧道に掘って通っている道を過ぎて私たちは草津のうばが餅屋に駆け込んだ。硝子 戸の中は茶釜 をかけた竈 の火で暖かく、窓の色硝子の光線をうけて鉢の金魚は鱗を七彩に閃めかしながら泳いでいる。外を覗いてみると比良も比叡も遠く雪雲を冠っている。 「この次は大津、次は京都で、作楽井に言わせると、もう東海道でも上りの憧憬の力が弱まっている宿々だ」 主人は餅を......
単語の意味
光線(こうせん)
光線・・・光のすじ。光の線。差してくる光。
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岡本かの子 / 金魚撩乱
(交尾期の金魚は)闘鶏 のように互いに瞬間を鋭 く啄 き合う。
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