稚気を帯びた糸切歯の根元に細い金冠が嵌 っている。
岡本かの子 / 母子叙情 ページ位置:78% 作品を確認(青空文庫)
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その他の歯の雰囲気
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前後の文章を含んだ引用
......はだんだん独語的になって、何の意味か、かの女にも判らなくなって来た。しまいには規矩男はナポレオンの晩年の悲運を思わせる、か細く丸く尖 った顎 を内へ引いて苦笑した。稚気を帯びた糸切歯の根元に細い金冠が嵌 っている。かの女は急に規矩男が不憫 で堪 らなくなった。かの女の堰 きとめかねるような哀憐 の情がつい仕草に出て、規矩男の胸元についているイラクサの穂をむしり取ってやった。高等学......
単語の意味
糸切り歯・糸切歯(いときりば)
金冠(きんかん)
糸切り歯・糸切歯・・・門歯(もんし)と臼歯(きゅうし)の間にある、上下各二本のとがった歯。食肉動物では発達して牙(きば)となる。人間の、犬歯(けんし)。尖頭歯(せんとうし)。牙。裁縫のときに糸を引っ掛けて切ることができるからいう。
金冠・・・1.金で作った冠(かんむり)。金で装飾した冠。
2.虫歯を治療したあと、歯にかぶせる金製、もしくは金色の覆(おお)い。
2.虫歯を治療したあと、歯にかぶせる金製、もしくは金色の覆(おお)い。
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歯茎の色も健康ですね。みずみずしくてつやがあって
小川 洋子「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
心もちあいた唇の隙にも、糯米(もちごめ)のように細かい歯が、かすかに白々と覗いていた。
芥川龍之介 / 南京の基督 amazon
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