私はぼんやりと月を見ていた。まるで真珠のようにひんやりと白く小さい光があんまりにもきれいだったのだ。
吉本 ばなな / ムーンライト・シャドウ「キッチン (角川文庫)」に収録 ページ位置：37% 作品を確認（amazon）
この表現が分類されたカテゴリ
月の光・月明かり
月
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......い。 どんなに、こわい思いをしたか。ちらっとでも私を思い出しただろうか。……今みたいに月が上空に昇ってくるところだったろうか。「青だ。」 柊が私の肩を押すまで、私はぼんやりと月を見ていた。まるで真珠のようにひんやりと白く小さい光があんまりにもきれいだったのだ。「異様においしい。」 私は言った。その小さく新しい、木の匂いのする店でカウンターにすわって食べたかきあげ丼は、食欲を思い出すくらいにおいしかった。「なー？」 柊......
ここに意味を表示
月の光・月明かりの表現・描写・類語（空・中空のカテゴリ）の一覧 ランダム５
窓からもれる銀色の月光が、室内を水底のように浮き上がらせる
光瀬 龍 / 百億の昼と千億の夜 amazon
林の梢に砕けた月の光が薄暗い水に落ちてきらめく
国木田 独歩 / 武蔵野 amazon
燐光のような月の光
宮本百合子 / 伸子
雨戸の節穴から、凄いほど透き通った月の光がさし入る
北村 薫 / 水に眠る amazon
このカテゴリを全部見る
月の表現・描写・類語（空・中空のカテゴリ）の一覧 ランダム５
いつもながらの冬の月だ。冷ややかで青白く、太古から引き継がれた謎と暗示に満ちている。それは死者の目のようにまばたきひとつせず、黙して空に浮かんでいる。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 amazon
このカテゴリを全部見る
「空・中空」カテゴリからランダム５
有島武郎 / 生まれいずる悩み
手足をばたつかせて地団太を踏んでいる子供を連想させる雲
竹西 寛子 / ひとつとや amazon
マッチをすれば燃え出しそうに乾ききった空気
石坂 洋次郎 / 丘は花ざかり amazon
同じカテゴリの表現一覧
空・中空 の表現の一覧
風景表現 大カテゴリ
