嚙みしめると、まず皮の感触があり、その次に穀物とは思えない野菜のような甘味が味わえ、最後に中心部の白っぽい芯の、穀物としての味が残る。 一粒で三種類の味を味わうことができるのである。
東海林 さだお「タコの丸かじり」に収録 ページ位置:15% 作品を確認(amazon)
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とうもろこし
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前後の文章を含んだ引用
......ないでも十分おいしい。 このあたりも、健康を気づかう時代の風潮にマッチしているのかもしれない。 むろん、おいしくなければこのグルメ時代に生き残れるはずもない。 嚙みしめると、まず皮の感触があり、その次に穀物とは思えない野菜のような甘味が味わえ、最後に中心部の白っぽい芯の、穀物としての味が残る。 一粒で三種類の味を味わうことができるのである。 それと、これは意外に人々が気づいていない点であるが、とうもろこしは性格的にも人々に好意を持たれるものを持っているのである。 それは几帳面な性格である。 とうも......
単語の意味
甘味(あまみ・かんみ)
甘味・・・味覚のひとつで、あまい味。あまい食べ物。あまさの程度。
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とうもろこしの味、おいしさを伝える表現・描写(野菜のカテゴリ)の一覧 ランダム5
(とうもろこしをかぶりついて食べる)大抵の人は、中央どまん中というあたりにかぶりついてその辺一帯をけずり取る。そして次々にけずり取っては空き地を造成していく。このへんは、古い住宅をシャベルカーでけずり取っていく地上げ屋に似ている。
東海林 さだお「タコの丸かじり」に収録 amazon
とうもろこしは、さつまいも、カボチャ、じゃがいもなどと共に、終戦当時の食糧難の時代の雰囲気を、色濃く残している食べ物である。 当時のおやつといえば、ふかしたさつまいも、じゃがいも、茹でたとうもろこしのいずれかだった。 いってみれば貧しい時代の貧しい食べ物である。
東海林 さだお「タコの丸かじり」に収録 amazon
しめった唐もろこしの茶色のひげの中から、ぞうげ色の粒々が行列して出て来る。
林芙美子 / 新版 放浪記
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