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岡本かの子 / 母子叙情 ページ位置:59% 作品を確認(青空文庫)
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銀杏(いちょう・ぎんなん)
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前後の文章を含んだ引用
......孟棕藪の小径 を潜 ると、かの女の服に翠色が滴り染むかと思われるほど涼しい陰が、都会近くにあることをかの女に知らした。 二人はある時奥沢の九品仏 の庭に立った。 「この銀杏 が秋になると黄鼈甲 いろにどんより透き通って、空とすれすれな梢 に夕月が象眼したように見えることがあります」 おっとりとそんな説明をする時の規矩男の陰に、いつも規矩男から聞いたその母の古典的な美しい俤 も沁々 とかの女に想像された。 これ等の場所は普通武蔵......
単語の意味
夕月(ゆうづき)
夕月・・・夕方の空に見える月。宵月(よいづき)。
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銀杏(いちょう・ぎんなん)の表現・描写・類語(植物のカテゴリ)の一覧 ランダム5
樹齢も知れぬ大銀杏の梢が、寒空に突き出ている
渡辺 淳一 / 白き旅立ち amazon
風もない青空に、黄に化 りきった公孫樹 は、静かに影を畳んで休ろうていた。
梶井基次郎 / 冬の日
大きな銀杏の木の影が、船の帆のように雑貨屋の屋根瓦まで伸びる
伊集院 静 / 三年坂 amazon
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「植物」カテゴリからランダム5
瓶子を摑む。持ち上げる時に、かすかな抵抗と、ベリ、という乾いた音がする。苔が根を張っていたのだ。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
根が、老いた蛇の肌のように灰白色に乾いてささくれだって、しぶとくうねっている
日野 啓三 / 抱擁 amazon
竹藪に囲まれたこの一劃だけは、厚いガラスで囲われたようにもの静かである。
石坂 洋次郎 / 山のかなたに amazon
一杯に開いた皿のような花
長塚 節 / 土 amazon
懐しい草の匂いが鼻をついた。ずっと昔のピクニックの匂いだ。五月の風はそのように時の彼方から吹き込んできた。
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 amazon
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