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空気は、九月の末とは思われぬほど寒く霜を含んでいた。気負いに気負った葉子の肉体はしかしさして寒いとは思わなかった。
有島武郎 / 或る女(前編) ページ位置:52% 作品を確認(青空文庫)
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やる気・意気込み・奮い立つ
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前後の文章を含んだ引用
......板囲いに身を寄せかけて立った、たたずんだ所は風下 になっているが、頭の上では、檣 からたれ下がった索綱 の類が風にしなってうなりを立て、アリュウシャン群島近い高緯度の空気は、九月の末とは思われぬほど寒く霜を含んでいた。気負いに気負った葉子の肉体はしかしさして寒いとは思わなかった。寒いとしてもむしろ快い寒さだった。もうどんどんと冷えて行く着物の裏に、心臓のはげしい鼓動につれて、乳房 が冷たく触れたり離れたりするのが、なやましい気分を誘い出し......
単語の意味
含む(ふくむ)
肉体(にくたい)
含む・・・1.口の中に入れて噛んだり飲み込んだりせず、そのままの状態のこと。
2.ある気持ちを態度に示したり、なんとなくにおわす。「憂いを含んだ表情」
3.ある範囲の中にその要素が入っていること。「サービス料を含んだ値段」
2.ある気持ちを態度に示したり、なんとなくにおわす。「憂いを含んだ表情」
3.ある範囲の中にその要素が入っていること。「サービス料を含んだ値段」
肉体・・・肉から構成されている体。生きている人間の体。生身の体。
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やる気・意気込み・奮い立つの表現・描写・類語(興奮・気持ちが高ぶるのカテゴリ)の一覧 ランダム5
火のように何物をも焼き尽くして燃え上がった仮初 めの熱情
有島武郎 / 或る女
猛々しい情熱で、伸子は心がくらんだ。
宮本百合子 / 伸子
火事場で発揮するバカ力のような気力で、超え難いものを何の苦もなく超える
安岡 章太郎 / 悪い仲間 amazon
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「興奮・気持ちが高ぶる」カテゴリからランダム5
むつかしい事なんか考えちゃいない。只、どぼんと飛びこむだけのこと。
林芙美子 / 新版 放浪記
とても早口で云い、その口調は何故だか張り切ってはいるのだけれども、声が少しずつうわずるというか高くなっていくようでもあり、さかんに唇を舐めながら話すので、細かい唾液がパンフレットのうえにぷっぷとついて
川上 未映子「乳と卵(らん) (文春文庫)」に収録 amazon
(感情が)ものすごい勢いでわいてきて、しばらくは胸がいっぱいになって苦しいほどで、私は何も言えなかったくらいだった。
吉本 ばなな / 大川端奇譚「とかげ (新潮文庫)」に収録 amazon
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