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ビルや、住居の屋根や側面は、巨大な面で光を受けて照り返し、何もかもが同じように白く発光していて、その白い部ですべてのものが溶け合って、なにかべつの大きなひとつのものとなって動き出しそうな気がするほどにでっかく
川上 未映子「乳と卵(らん) (文春文庫)」に収録 ページ位置:16% 作品を確認(amazon)
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光の反射
店・建物の佇まい・外観
日差し・太陽光
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前後の文章を含んだ引用
......子はわたしの右側に立って、椅子は全部埋まってあって、電車がゆるやかに揺れるたびに並んでる人の肩が同じように揺れ、今日は徹底的な夏の日であります。 電車から見えるビルや、住居の屋根や側面は、巨大な面で光を受けて照り返し、何もかもが同じように白く発光していて、その白い部ですべてのものが溶け合って、なにかべつの大きなひとつのものとなって動き出しそうな気がするほどにでっかく、その白い部を見てると、こちらでは汗だけが小さな生き物のように皮膚の上をじりじりと移動をする。これの感触はかゆみに近しいな。なはんて思ってると実際なんだかかゆく......
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光の反射の表現・描写・類語(光と影のカテゴリ)の一覧 ランダム5
メタルの部分に反射した光が傍のブロック塀に白い筋を描き、コンクリート道路にもクッキリとした影が浮き出ている
泉麻人 / ヴァンサンカン amazon
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店・建物の佇まい・外観の表現・描写・類語(家・建物のカテゴリ)の一覧 ランダム5
館が往時の古城のように深い木立の中にある
阿刀田 高 / ナポレオン狂 amazon
一階部分が開放された大きな建物があった。これがピロティ。
朝井 リョウ / 破りたかったもののすべて「もういちど生まれる (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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日差し・太陽光の表現・描写・類語(晴れ・曇りのカテゴリ)の一覧 ランダム5
ソーダの瓶と菓子麺麭 の籠とが縞のエプロンの上で日の光を受け止めている。
岡本かの子 / 巴里のキャフェ
あたりは夕日に近い真昼の陽で丹霞(たんか)の中に籠められたようである。
岡本 かの子 / やがて五月に (1956年) amazon
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「晴れ・曇り」カテゴリからランダム5
庇をくぐり、廊下を通って、ようようそこまで辿り着いた庭の陽光は、もはやものを照らし出す力もなくなり、血の気も失せてしまったかのように、ただ障子の紙の色を白々と際立たせているに過ぎない。
谷崎 潤一郎 / 陰翳礼讃 amazon
おりから、雲の峰が一つ、太陽の道に当たったのであろう。あたりが翛然 と、暗くなった。
芥川龍之介 / 偸盗
縁側に腰をかけて日向 ぼっこをしていると、黒い土の上から、モヤモヤとかげろうがのぼっている。
林芙美子 / 新版 放浪記
「光と影」カテゴリからランダム5
闇は、道路から向い側の家の屋根にまで伸びて、その一劃だけ漆を塗ったように暗かった。
石坂 洋次郎 / 山のかなたに amazon
「家・建物」カテゴリからランダム5
フォークソングの歌詞に出てくる住み処みたいで風情がある
綿矢 りさ / かわいそうだね?「かわいそうだね? (文春文庫)」に収録 amazon
このうち全部が陣内の手造りであることに気がついた。 天井も柱も 窓枠 も、材質寸法すべてバラバラなものを、つなぎ合せ、くくりつけて、何とか家の形につくりあげていた。ガラスも、一枚入るべきところに、明らかに厚みのちがう二枚が、裏表から、テープで支えあって入っていたし、ゆるんでブクブクの畳も、捨てたものを一枚、二枚と拾い集めてきたものとしか思えなかった。 家だけでなく、 鍋釜 から茶碗までみな拾ったもののようであった。
向田邦子 / 酸っぱい家族「思い出トランプ(新潮文庫)」に収録 amazon
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