寺町通りの村上開新堂の店構えのよさは、 「まったく、たまらない」 と、いいたくなってしまう。 これぞ、日本のよき時代の具現といってよい。
池波 正太郎「むかしの味 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:44% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
古い建物の佇まい
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......五郎という、私にとっては夢を見ているような秋山小兵衛を、舞台に出せることになったのだった。 まさに秋山小兵衛、そのものだったといってよかった。 ところで……。 寺町通りの村上開新堂の店構えのよさは、「まったく、たまらない」 と、いいたくなってしまう。 これぞ、日本のよき時代の具現といってよい。 つつましやかな、タイル張りの三階家で、ウインドーの腰張りは大理石だ。 前を通りかかって、注文をしていなかったのに、店の中へ入り、「好事福盧、残っていますか?」......
単語の意味
堪らない(たまらない)
堪らない・・・気持ちを抑えられない。気持ちを抑えられないくらい、素晴らしく素敵。なんともいえないほど素晴らしい。「仕事のあとのビールは堪らない」
ここに意味を表示
古い建物の佇まいの表現・描写・類語(家・建物のカテゴリ)の一覧 ランダム5
寺町通りの村上開新堂の店構えのよさは、 「まったく、たまらない」 と、いいたくなってしまう。 これぞ、日本のよき時代の具現といってよい。
池波 正太郎「むかしの味 (新潮文庫)」に収録 amazon
四階建ての雑居ビルは築四十年以上。ひび割れが目立つ煤けた煤けた外壁には触手のようなツタがびっしりとからみつき不気味な雰囲気を醸し出している。今日も入り口に猫の死骸が転がっていたが陰気な風景にオブジェのようになじんでいる。
七尾与史 / 死亡フラグが立ちました! amazon
(古マンション)風も通らず陽も当たらず、一年じゅう梅雨どきのように 暗鬱 な感じがするのは、自分が 徒 らに齢を食ったせいではあるまい。
浅田次郎 / ラブ・レター「鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
「家・建物」カテゴリからランダム5
豚小屋のような店
林芙美子 / 新版 放浪記
九階建てで、雨が降ってもいないのに、湿気を感じさせる、陰気な鼠色(のマンション)
伊坂 幸太郎 / グラスホッパー amazon
勝手口を開けてみると、錆 びた鑵詰 のかんからがゴロゴロ散らかっていて、座敷の畳が泥で汚れていた。昼間の空家は淋しいものだ。薄い人の影があそこにもここにもたたずんでいるようで、寒さがしみじみとこたえて来る。
林芙美子 / 新版 放浪記
街が、自分を拒んでいるようによそよそしく見える
連城 三紀彦 / 棚の隅 amazon
同じカテゴリの表現一覧
家・建物 の表現の一覧
風景表現 大カテゴリ