不安を消化しきれない。消化不良の感情に神経がささくれだってくる。《…略…》胸のど真ん中にすくう感情の塊を飲み下すために、あたしはミルクティを乱暴な動作で口に流し込んだ。
あさの あつこ「ガールズ・ブルー〈2〉 (文春文庫)」に収録 ページ位置:54% 作品を確認(amazon)
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前後の文章を含んだ引用
......珍しく癇に触る。いらついてくる。これは危険信号だ。あたしがいらつくのはいろいろと原因があるけれど、不安を抱えてどうにも落ち着かないという状況のときが、一番多い。不安を消化しきれない。消化不良の感情に神経がささくれだってくる。 胸騒ぎがする。 いやだな、こんなの。 胸のど真ん中にすくう感情の塊を飲み下すために、あたしはミルクティを乱暴な動作で口に流し込んだ。「美咲がやばいって、どういうことよ」「うん」 如月は半端丈のズボンの横で手のひらを拭いた。汗ばんでいるのだろうか。これも珍しいことだ。 如月はあまり汗をかかない......
単語の意味
胸(むね)
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不安が漠然と彼の心にのしかかって来る
山田詠美「新装版 ハーレムワールド (講談社文庫)」に収録 amazon
ヒリヒリと神経を震わせる不安感
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
それを思い出して、それはどちらかというと小気味のよいふるまいであるはずなのに、女のまわりに浮かんでいる何かと何かが小さく衝突した加減によって、くじかれて、なぜかとんでもない不安のなかに放り出されたような気持ちにもなって、立ちつくしてしまうというようなことがある。ときどき。しかしそれはいつも、ほんの少しのことなのでそれがしゅっと渦を巻いて消えてしまうまで、だいじょうぶ、だいじょうぶ。目をつむったりひらいたりして息を整えたりして色々なものを逃がしてやる。
川上 未映子 / あなたたちの恋愛は瀕死「乳と卵(らん) (文春文庫)」に収録 amazon
不安が頭を擡 げて来て、
岡本かの子 / 母子叙情
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「不安」の言葉を含む恐怖の表現・描写・類語(安心するのカテゴリ)の一覧 ランダム5
後から冷水のかかるのを待つ様な不安に襲われながら
正木不如丘 / 行路難
恐怖と不安とが、まるで突然天からまいおりてくる鳥のように、ひょいと彼のうちにやってくる
野間 宏 / 真空地帯 amazon
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胸で恐怖を感じるときの表現・描写・類語(安心するのカテゴリ)の一覧 ランダム5
何かしら軽い、けれども深い胸の動悸を、心の奥底に感じさせられた
夢野久作 / ドグラ・マグラ
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「胸で心の安らぎを感じる」の表現・描写・類語(安心するのカテゴリ)の一覧 ランダム5
胸に残るためらいをすべて吐き出すようなため息をついた。
重松 清「流星ワゴン (講談社文庫)」に収録 amazon
胸の中をからっぽにするぐらい深いため息をついた。
重松 清「流星ワゴン (講談社文庫)」に収録 amazon
胸の中が空っぽになるような深い溜め息が口からほとばしり出る
柴田 翔 / されどわれらが日々―(ロクタル管の話) amazon
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「安心する」カテゴリからランダム5
彼等にとつては、空気の存在が見えないやうに、五位の存在も、眼を遮 らないのであらう。
芥川龍之介 / 芋粥
(考えるのをやめる)やがて眠気の混じった物憂い無関心が十和子を包み込む。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
「恐怖・不安」カテゴリからランダム5
足の先から、冷たい血があがるような思い
林芙美子 / 新版 放浪記
胸に苦しい浪が打ち寄せ
太宰 治 / 斜陽 amazon
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