声は旅鴉 のごとく皺枯 れておったので、せっかくの風采 も大 に下落したように感ぜられた
夏目漱石 / 吾輩は猫である ページ位置:6% 作品を確認(青空文庫)
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濁り、渇き声
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前後の文章を含んだ引用
......く出来上った女で、着ている薄紫の衣服 も素直に着こなされて上品に見えた。白い歯を出して笑いながら「源ちゃん昨夕 は――つい忙がしかったもんだから」と云った。ただしその声は旅鴉 のごとく皺枯 れておったので、せっかくの風采 も大 に下落したように感ぜられたから、いわゆる源ちゃんなるもののいかなる人なるかを振り向いて見るも面倒になって、懐手 のまま御成道 へ出た。寒月は何となくそわそわしているごとく見えた。 人間の......
単語の意味
風采(ふうさい)
風采・・・身なりや体型、容姿などの外見の印象。
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濁った、渇いた声の表現・描写・類語(声・口調のカテゴリ)の一覧 ランダム5
咽喉を毀(こわ)した角力取(すもうと)りのように荒い声
川端 康成 / 掌の小説 amazon
声が不協和音のように耳底に残る
加賀 乙彦 / 海霧 amazon
赤頭巾の狼の声のような嗄(しゃが)れた声
小池 真理子 / やさしい夜の殺意 amazon
夜鳥の鳴くような嗄(しゃが)れた声
芥川 龍之介 / 邪宗門 (1977年) amazon
横光利一 / 日輪
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うふと気味の悪い胃弱性の笑を洩 らした
夏目漱石 / 吾輩は猫である
始めも終も無い煙のようなお饒舌(しゃべり)を続けて来た
石坂 洋次郎 / 若い人 amazon
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