流れは箱型の水泳船の蔭へ来て涼しい蘆の中で小さい渦を沢山こしらえる。渦と渦と抱き合ってぴちょんぴちょんと音を立てる。
岡本かの子 / 巴里祭 ページ位置:95% 作品を確認(青空文庫)
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川
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前後の文章を含んだ引用
......中味は生の儘 だね。まだ……だから巴里の砥石 にかけるんだ。生 い/\しい上品な娘に充分なりそうだよ。」 熟し切った太陽の下でセーヌ河のうす赫 い土色の水が流れて居た。流れは箱型の水泳船の蔭へ来て涼しい蘆の中で小さい渦を沢山こしらえる。渦と渦と抱き合ってぴちょんぴちょんと音を立てる。「中の島」の基点になるポン・ド・グルネルの橋の突き出しに立っている自由の女神の銅像が炎天に煑 えて姿態 の角々から青空に陽炎を立てゝいるように見える。橋を日傘が五ツ......
単語の意味
葦・蘆・葭(あし)
葦・蘆・葭・・・水辺に生える草の一種。沼や川の岸に群がって生える。若芽は食用になり、茎は編んですだれを作る。
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川の表現・描写・類語(水面・水中・水辺のカテゴリ)の一覧 ランダム5
白い礫 の河原 の間をまっさおに流れる川
有島武郎 / 或る女
(河原の)処々島のように点在した高み
大岡 昇平「野火(新潮文庫)」に収録 amazon
深く走っていく水が、縮緬の皺のように繊細に光る
佐藤 春夫 / 田園の憂鬱 amazon
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「水面・水中・水辺」カテゴリからランダム5
(海辺の家)目覚めると波音がはじめに耳に入ってくるというのは変な感じだった。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
押し寄せ渦巻き引きずる流れ
太宰治 / 走れメロス
細かいガラス屑のような飛沫
前田河広一郎 / 三等船室「現代日本文学大系 (59)」に収録 amazon
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