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いつも紅茶の滓 が溜っているピクニック用の湯沸器。
梶井基次郎 / ある心の風景 ページ位置:8% 作品を確認(青空文庫)
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やかん・ポット
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......の蝸牛 の匂いがするね」 喬のところへやって来たある友人はそんなことを言った。またある一人は 「君はどこに住んでも直ぐその部屋を陰鬱にしてしまうんだな」と言った。 いつも紅茶の滓 が溜っているピクニック用の湯沸器。帙 と離ればなれに転 っている本の類。紙切れ。そしてそんなものを押しわけて敷かれている蒲団。喬はそんななかで青鷺 のように昼は寝ていた。眼が覚めては遠くに学校の鐘を聞......
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いつも紅茶の滓 が溜っているピクニック用の湯沸器。
梶井基次郎 / ある心の風景
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