後から思えば、運命はその時一段もはずせないハシゴだった。どの場面をはずしても登り切ることはできない。
吉本 ばなな / ムーンライト・シャドウ「キッチン (角川文庫)」に収録 ページ位置:41% 作品を確認(amazon)
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運命
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......上がりそうな感じだったからだ。それでも、会ってみたい好奇心にかられて私は仕度をはじめた。まるで心の奥底で本能の光がまたたいて、行けと言ったように迷わなかった。 後から思えば、運命はその時一段もはずせないハシゴだった。どの場面をはずしても登り切ることはできない。そして、はずすことのほうがよほどたやすかった。多分それでも私を動かしていたのは、死にかけた心の中にある小さな光だった。そんなものはないほうがよく眠れると私が思っ......
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どうにもならない――宿命的なものが、折角、志した米沢でも、尾 いて廻った。
吉川英治 / 無宿人国記
わけもなく不思議な暗い力に引っぱられた。
有島武郎 / 或る女
「けっきょく、そうなんですよね、運命なんですよね。原因をさかのぼって考えていけば、最後の最後は、なぜ自分は生まれてきたんだろう、になっちゃうんですよ」
重松 清「流星ワゴン (講談社文庫)」に収録 amazon
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「人生」カテゴリからランダム5
彼女の、幸福だった頃の人生がどんなふうに充実していたのか。 きっと、いちょうの木の下から空を見上げるように香り高く、明るく、くっきりとしていたのだろう
吉本ばなな / サンクチュアリ「うたかた/サンクチュアリ」に収録 amazon
落ちぶれてどろどろになる
林芙美子 / 新版 放浪記
四十歳という、一種、独特の繊細な不安の年齢
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
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