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自分たちの漁獲が、資本のないために、ほかの土地から投資された海産物製造会社によって捨て値で買い取られる無念さをも思わないではいられなかった。「大きな手にはつかまれる」‥‥そう思いながら君はその店の角 を曲がって割合にさびれた横町にそれた。
有島武郎 / 生まれいずる悩み ページ位置:77% 作品を確認(青空文庫)
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前後の文章を含んだ引用
......うに立てならべてある。そして気のきいた手代が十人近くも忙 しそうに働いている。君はこの大きな臨時の店が、岩内じゅうの小売り商人にどれほどの打撃であるかを考えながら、自分たちの漁獲が、資本のないために、ほかの土地から投資された海産物製造会社によって捨て値で買い取られる無念さをも思わないではいられなかった。「大きな手にはつかまれる」‥‥そう思いながら君はその店の角 を曲がって割合にさびれた横町にそれた。 その横町を一町も行かない所に一軒の薬種店があって、それにつづいて小さな調剤所がしつらえてあった。君はそこのガラス窓から中をのぞいて見る。ずらっとならべた薬種......
単語の意味
漁獲(ぎょかく)
漁獲・・・魚、貝、海藻などの水産物をとること。
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自分たちの漁獲が、資本のないために、ほかの土地から投資された海産物製造会社によって捨て値で買い取られる無念さをも思わないではいられなかった。「大きな手にはつかまれる」‥‥そう思いながら君はその店の角 を曲がって割合にさびれた横町にそれた。
有島武郎 / 生まれいずる悩み
金は社会の骨格である
野間 宏 / 暗い絵「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
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