食べ終わったときは口のまわりはべろべろになっているものである。 だから、最初に大型タオルを用意しておく。小型でも中型でもいけない。こいつで口のまわり、およびアゴを力強くぬぐう。
東海林 さだお「タコの丸かじり」に収録 ページ位置:22% 作品を確認(amazon)
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すいか
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......底のほうから水が滲み出してくるところなども、道路工事に似ている。ときどき底のほうにたまった水を汲みあげなければ、と、主任の心境はいや増す。 いずれの食べ方でも、食べ終わったときは口のまわりはべろべろになっているものである。 だから、最初に大型タオルを用意しておく。小型でも中型でもいけない。こいつで口のまわり、およびアゴを力強くぬぐう。そしてボテボテになったお腹をパンパンとたたき、「アーもうーお腹いっぱい」と言って畳の上にゴロリと横になる、というのが正しいスイカの食べ方である。 そしてスイカは......
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すいかの味、おいしさを伝える表現・描写(果物(フルーツ)のカテゴリ)の一覧 ランダム5
スイカの特異性は、その大きさにある。こんなに大きな果物は、果物界広しといえども他に類例をみない。 果物屋や八百屋などのスイカコーナーには、これら大物たちがゴロゴロしているが、その一画は、あたかも相撲部屋のごとき様相を呈している。
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食べ終わったときは口のまわりはべろべろになっているものである。 だから、最初に大型タオルを用意しておく。小型でも中型でもいけない。こいつで口のまわり、およびアゴを力強くぬぐう。
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(すいかは)デザインもいい。 とにもかくにもまん丸、小細工一切なし。一見、デザインのことなどまるで考えていないようだが、どうしてどうして、夏の畑の日照りの中で、スイカはちゃんとそのことも考えているのである。 スイカは地肌の暗緑色、あの一色だけであっても誰にも文句を言われる筋合いはない。しかしそれではあまりに面白味がないし、第一陰気である。 そこで、その地肌に、黒のストライプのプリント柄を入れたらどうか、と、スイカは夏の畑の日照りの中で考えたのである。しかし直線のストライプでは、風船みたいで果物、野菜の感じがしない。 千葉、埼玉の雰囲気が出ない。 そこで考えついたのが、ストライプにギザギザをつけることであった。《…略…》内部の〝赤〟もデザイン的にすばらしい。一番外側の緑、ふちどりの白、そして圧倒的な容量を誇る赤、赤の中に点々と混じる〝画竜点々睛〟の黒い種。 このままで、そのまま絵になる。
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