いまに見よれ。そんな運命なんか叩き返してみせる。あんまりいじめるなよ、おい、ぞうもく野郎！　私は青い空に向って男のように雑言を吐いてみる。

（未来を変えられない）一年前の自分をなぞることしかできない。 　一年後の未来は、ここに確かに見えている。だが、それは真夏のアスファルトに浮かぶ逃げ水のように、どんなにしても触れることができない。

俺はもがくのだ。納得なんて一生絶対にしてやるもんか──神さまにけんかを売るような気持ちで、俺はひととき、強くつよくそう思う。

糸巻きの糸がだんだん減って行くように、生命の糸を繰り出し、今その終りに近づく

初老の兆しが目元に刻まれている

同じ場面を与えられることは二度とない。その一瞬一瞬に、人の生きざまは決まるのだ。

クリスマスソングはいい、聖歌や子ども向けの曲以外は、意外と暗い歌詞の曲が多いから。きっと君は来ない、ひとりきりのクリスマス・イブ、とか。外国の曲だが、どうせ一人だからもっと雪よ降れ降れ、って歌詞の曲もある。でも聴きたくはない。いまの気分に当てはまり過ぎて、湿っぽくなる。家族や恋人といっしょにいる家で聴けば、おしるこに塩を入れるのと同じく、ちょうどいい甘さになるのだろうが、一人で聴くとノンフィクションすぎる。

悪夢のように急落する