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いま二十六歳で二十代とも三十代ともちがう変な場所に迷い込んでいます。生命力のかたまりは、すみっこのほこりっぽい角にぶつかり、急に止まってどちらへ動いたらいいものか、と迷ったままその場に待機し続けているのです。
綿矢 りさ / 自然に、とてもスムーズに「しょうがの味は熱い (文春文庫)」に収録 ページ位置:10% 作品を確認(amazon)
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人生の岐路・人生に迷う
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前後の文章を含んだ引用
......茫洋とした世界を生命力のかたまりになって、ただがむしゃらに転がりまわっている十代の感覚でいました。それから絃と暮らす三年のあいだにちょっとずつ十代じゃなくなり、いま二十六歳で二十代とも三十代ともちがう変な場所に迷い込んでいます。生命力のかたまりは、すみっこのほこりっぽい角にぶつかり、急に止まってどちらへ動いたらいいものか、と迷ったままその場に待機し続けているのです。もう新宿で水びたしのビーチサンダルは履けないし、大学の新歓コンパのときに散々やった、深夜まで飲んで酔っぱらって居酒屋のまえの地面に座りこむなんてことも、とてもじ......
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人生の岐路・人生に迷うの表現・描写・類語(人生のカテゴリ)の一覧 ランダム5
「えー、あんなの、いつでも作りますよ。でも、お店だとわたしが飲めないから、どっか飲みに行きましょうよ、今度。」 その一言の扱い方次第で、未来が変わるような夢想が、城戸の中に一瞬 烟ってすぐに消えた。
平野啓一郎「ある男」に収録 amazon
今はこれでいい気がする。でも同じところをぐるぐるまわっているようにも思える。《…略…》ときどきこうした迷路に入ると何もかもが遠く外側のことに思えて実感や喜びや苦痛が失われる。 私の悲しみも、私の美学も、箱庭の中で展開するだけだ。
吉本 ばなな / 大川端奇譚「とかげ (新潮文庫)」に収録 amazon
いま二十六歳で二十代とも三十代ともちがう変な場所に迷い込んでいます。生命力のかたまりは、すみっこのほこりっぽい角にぶつかり、急に止まってどちらへ動いたらいいものか、と迷ったままその場に待機し続けているのです。
綿矢 りさ / 自然に、とてもスムーズに「しょうがの味は熱い (文春文庫)」に収録 amazon
(指導者を失った信徒)海図を失った 嵐 の海の船。それがおそらく今の日本の信徒たちの気持でしょう。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
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危機だけが勝手に押し寄せてくる。間が悪いというだけでは片づけられない。まるで悪魔の手引きがあるかのようだ。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
梶井基次郎 / ある崖上の感情
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