昼間でも鬱蒼とした樹々が左右から車道を覆って薄気味が悪い上、夜間ともなれば、どんなにスピードを上げて走ったとしても、まるで懐中電灯を頼りに山道をとぼとぼと歩いているような心持ちになる。
吉田修一「悪人」に収録 ページ位置:1% 作品を確認(amazon)
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車のヘッドライト
車が走る
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前後の文章を含んだ引用
......、長崎から高速を使って博多まで行くと、普通車でも片道3650円かかるのだが、この峠越えを選べば、仮にトンネル代を支払ったとしても千円近くが節約できる。 しかし、昼間でも鬱蒼とした樹々が左右から車道を覆って薄気味が悪い上、夜間ともなれば、どんなにスピードを上げて走ったとしても、まるで懐中電灯を頼りに山道をとぼとぼと歩いているような心持ちになる。 それでも長崎から走り出した車が、節約のためにこの峠越えをする場合、長崎―大村―東彼杵―武雄と乗り継いだ高速・長崎自動車道を、「佐賀大和」のインターで下りる。 ......
単語の意味
鬱蒼・鬱葱(うっそう)
鬱蒼・鬱葱・・・草木が薄暗くなるほどたくさん茂っているさま。
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車のヘッドライトの表現・描写・類語(光と影のカテゴリ)の一覧 ランダム5
K君の背中を、ヘッドライトの列が潤んだ川のように流れていた。
小川洋子 / 冷めない紅茶「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
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車が走るの表現・描写・類語(乗り物のカテゴリ)の一覧 ランダム5
車道は台風一過のように、渋滞なく各車のスピードをのせている。
丹羽 文雄 / 顔 (1963年) amazon
申し分なく快適なドライブだった。僕らはカー・ラジオを大きな音でかけ、窓を開けっぱなしにし、海岸沿いのハイウェイを時速一二〇キロで飛ばした。あらゆる場所に光と潮風と花の香りが満ちていた。
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(下) amazon
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「乗り物」カテゴリからランダム5
三本煙突をつけた白い小さな砂糖菓子のような汽船が生意気そうに走っていた。
椎名 麟三 / 美しい女 amazon
眼に蓋をするように、冷たい石垣が《…略…》視野一杯に滑りこんで来る。
武田 泰淳 / 風媒花 amazon
「光と影」カテゴリからランダム5
海沿いの道路をゆっくりと、人工衛星みたいに進んでゆく車のヘッドライト。
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 amazon
光は今、反対側の山の中腹を照らしている。巨大なオレンジ色の円は夜を次々に引き剥がしていく。様々なものに張り付き包んだ夜を簡単に剥がしていく。
村上 龍 / 限りなく透明に近いブルー amazon
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