傍で寝ている酒気を帯びた父の鼾（いびき）が喉（のど）にからまって苦しそうだ。

規則正しい健康な寝息

雷（らい）の如き鼾声（かんせい）を放って熟睡

霧笛のようなもの哀しいいびき

僕のシャツの袖は彼女の寝息であたたかく湿っていて、それが妙にくすぐったく感じられた

朝の光で目が痛い

（イヤホンでラップを聞き読書をしていたが）文字がぼんやりし、ラップが遠くに響いていた。うとうとしはじめていたのだ。

寝つかれないまま布団をかぶった闇の中で、湯音や浴室から出てくる足音や襖を閉める音を聞き、それでも雨音がぱらつく頃には眠りに落ちた

横になり体を楽にする

ハードでタイトな眠りだった。《…略…》固い固い鉄球の中で僕は体をくるりと丸めてリスのように深く眠っている。ビルを壊す時に使うような鉄球。中がくりぬいてある。その中で僕は眠っている。ハードでタイトでシンプルで・・・・・