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蛇口は人差し指くらいの細さしかない。その先端はなにかを排泄しようとしてそのまま止まってしまったかのようにふたつ段々がついている。その先から透明なものが、緩やかに、緩やかに現れる。まわりの景色がその表面に映っている。洗面台が、白い壁が、麻理子の顔が、その中に閉じ込められている。それは見つめているとどんどん膨らんでゆく。そして品がないくらいまで大きくなると、一瞬涙の形を浮かべ、そしてぴたんと落ちる。 また一滴垂れる。その瞬間には次の粒が蛇口から顔を出し始める。まったく同じことを繰り返してゆく。徐々に大きくなってゆき、その表面を震わせ、線香花火の玉のようにぴたん落ちる。次が蛇口から現れる。わずかに付着していただけのちっぽけな水は、やがて仲間を吸収し、ぷくりと垂れ下がり、蛇口の先端から離れて離れてとうとう千切れる。
瀬名 秀明 / パラサイト・イヴ 作品を確認(amazon)
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玉のよう・珠のよう(たまのよう)
玉・珠(たま)
景色(けしき)
人差し指(ひとさしゆび)
玉のよう・珠のよう・・・真珠のよう。宝石のよう。張りがあって美しい。なめらかな。
玉・珠・・・1.丸いもの。丸くまとめられたもの。ボール。
2.丸い宝石や真珠。
景色・・・風景。眺め。とくに、自然の眺め。
人差し指・・・親指のとなりの指。親指と中指の間の指。人を指差すときに使う指。人に指示するや、何かを指し示すときに使う指。英語で index finger。食指(しょくし)。塩舐め指・塩嘗め指(しおなめゆび)。第二指(だいにし、親指から二番目のため)。
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