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おそろしく静かだった。風の音さえ広大な林の中に呑み込まれていた。黒いむっくりとした鳥が時折赤い舌を出してあたりの空気を鋭く裂いたが、鳥がどこかに消えてしまうと、沈黙がやわらかなゼリーのようにそのすきまを埋めた。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 ページ位置:77% 作品を確認(amazon)
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静けさ・静寂
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......の道で、頭が痛くなりそうなほどまっすぐだった。カーブもなければ、急な坂もない。前を見ると、何もかもが一点に吸い込まれていた。黒い雲がその点の上空を流れていた。 おそろしく静かだった。風の音さえ広大な林の中に呑み込まれていた。黒いむっくりとした鳥が時折赤い舌を出してあたりの空気を鋭く裂いたが、鳥がどこかに消えてしまうと、沈黙がやわらかなゼリーのようにそのすきまを埋めた。道を埋めつくした落葉は二日前の雨を吸い込んだまましっとりと湿っていた。鳥のほかに沈黙を破るものは何もなかった。どこまでも白樺の林がつづき、どこまでもまっすぐな道......
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