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まるで雪 の解 けるように、縮 まってひらべったくなって、まもなく溶鉱炉 から出た銅 の汁 のように、砂 や砂利 の上にひろがり、しばらくは鳥の形が、砂 についているのでしたが、それも二、三度 明るくなったり暗 くなったりしているうちに、もうすっかりまわりと同じいろになってしまうのでした。
宮沢賢治 / 銀河鉄道の夜 ページ位置:43% 作品を確認(青空文庫)
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前後の文章を含んだ引用
......つぶるのでした。ところが、つかまえられる鳥よりは、つかまえられないで無事 に天の川の砂 の上に降 りるものの方が多 かったのです。それは見ていると、足が砂 へつくや否 や、まるで雪 の解 けるように、縮 まってひらべったくなって、まもなく溶鉱炉 から出た銅 の汁 のように、砂 や砂利 の上にひろがり、しばらくは鳥の形が、砂 についているのでしたが、それも二、三度 明るくなったり暗 くなったりしているうちに、もうすっかりまわりと同じいろになってしまうのでした。 鳥捕 りは、二十疋 ばかり、袋 に入れてしまうと、急 に両手 をあげて、兵隊 が鉄砲弾 にあたって、死 ぬときのような形をしました。と思ったら、もうそこに鳥捕 りの形はなくな......
単語の意味
銅(どう)
暫く・姑く・須臾(しばらく)
銅・・・金属元素のひとつ。元素記号Cu、原子番号29。赤っぽい金属。叩いたり引っ張ったりすることで、壊れず形を変え、熱と電気をよく通す。湿った空気中で酸化し、緑青色に変化する。電線や貨幣、銅製器具などの素材になる。あるいは青銅や黄銅などの合金にして使用される。
暫く・姑く・須臾・・・1.長いと感じるほどではないが、すぐともいえないほどの時間。ちょっとの間。一時的。
2.ちょっと待った!
2.ちょっと待った!
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双子は行く先々によって、流れる雲のようにそのかたちを変えるかもしれない。しかし、彼女たちの中にあってその存在を特徴づけているいくつかのものが決して変化しないであろうことは、僕にはよくわかっていた。
村上春樹 / 双子と沈んだ大陸「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
外側の一枚の皮膚だけを残してまったくちがった人間に変わり果ててしまって
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
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