足元にカラスが舞い降りて、如月を何か言いたげな目つきで見上げていた。
あさの あつこ「ガールズ・ブルー〈2〉 (文春文庫)」に収録 ページ位置:12% 作品を確認(amazon)
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烏(カラス)
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前後の文章を含んだ引用
......ればどこからか猫が現れて、膝にのってきたりする。如月は犬を撫でるでもなく、猫を抱き上げるでもなく、ぼーっとしているのに犬や猫はべたべたひっついてくる。この前は、足元にカラスが舞い降りて、如月を何か言いたげな目つきで見上げていた。 如月は四六時中眠っているし、目覚めているときもぼけっとしている時間が大半だから、動物たちにすると馴染み易いのかもしれない。こいつは絶対に危害を加えないと本能的......
単語の意味
如月(きさらぎ・じょげつ)
鴉・烏(からす)
如月・・・陰暦2月の異名。生更木(きさらぎ)。「生更ぎ」が由来で、春を目の前に、草木が更生(よみがえる)する月。(由来は諸説ある)
鴉・烏・・・カラス科カラス属およびそれに近縁の鳥の総称。人家近くの森に住む、雑食性の利口な鳥。雌雄ともに全身、光沢のある黒。日本では主に嘴太烏(ハシブトガラス)と嘴細烏(ハシボソガラス)の2種。古来より人との関わりが深く、熊野の神の使いとして知られ、また、その姿や鳴き声は不吉の象徴とされるなど、信仰や迷信が多い。
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烏(カラス)の表現・描写・類語(鳥類のカテゴリ)の一覧 ランダム5
どこかでクヮアとカラスが間の抜けた声で鳴く。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
烏の一団は 執拗 に頭上で円を描きながら舞っていました。その暗い押しつけるような声は、立ちどまるとやみ、歩きだすと追いかけてきます。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
欄干にとまった鴉たちは前衛劇に出てくる傍観者のように見えた。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
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「鳥類」カテゴリからランダム5
高い山のみねから風にのって風花がとんでくるように、白鳥もみねをこえてとんでくる。
庄野 英二 / 星の牧場 amazon
ヒヨドリの雛が蛇みたいに嘴(くちばし)を左右に揺する
山口 瞳 / 月曜日の朝 amazon
小鳥は、昨夜の嵐で布の裂けた帆桁に黒点のように羽をおろしました。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
郭公の声が一筋、柔らかな光の中を横切って彼方の稜線に消えて行く。
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 amazon
燕尾(えんび)服を着たペンギン鳥が園遊会のように群れていたりする。
野上 弥生子 / 哀しき少年「野上弥生子短篇集 (岩波文庫)」に収録 amazon
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