(遠泳会は)大潮の日を選んであるので、流れは人数のわずかな遠泳隊をついつい引き潮の勢いに乗せて海へ曳 いて行く。
岡本かの子 / 渾沌未分 ページ位置:92% 作品を確認(青空文庫)
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泳ぐ
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前後の文章を含んだ引用
......女生が二列になってあとに続いた。列には泳ぎ達者が一人ずつ目印の小旗を持って先頭に泳いだ。 水の濁りはだいぶとれたが、まだ草の葉や材木の片が泡 に混って流れている。大潮の日を選んであるので、流れは人数のわずかな遠泳隊をついつい引き潮の勢いに乗せて海へ曳 いて行く。 靄に透けてわずかに見える両岸が唯一の頼みだった。小初のすぐあとに貝原が目印の小旗を持って泳いで来る。薫はときどき小初の側面へ泳ぎ出る。黙って泳いでいる。生徒達......
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岸からまっさかさまに水にとび込んで、青白いらっこのような形をして底へもぐって
宮沢賢治 / 風の又三郎
(海に浮く)世界が空と太陽と海と僕だけになったところで行き倒れたみたいに寝転ぶと身体は少しだけ浮き、耳は海にある洞窟みたいに波のリズムに合わせて穴の水位が上がったり下がったりした。力を完全に抜くと踵だけが海底につく。浜近くの底と土の質が違って砂ではなく、やわらかくあたたかい泥だ。波に圧されるたびに踵が泥の海底を掘り、碇を下ろしたみたいに僕は同じ場所に停まり続ける。
綿矢 りさ「しょうがの味は熱い (文春文庫)」に収録 amazon
(水中を泳ぐ人の姿が美しい)その姿はわたしに、人間は誰でも羊水の中で生まれたんだということを思い出させる。
小川洋子 / ダイヴィング・プール「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
ライフジャケットをまとった男たちが、水に落ちるアリのように、ばらばらと水面に落下する
西木 正明 / 標的 amazon
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