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日当たりのいい土手が続いていた。風のない昼下がりだった。《…略…》すべてのものが静かなぬくもりに包まれていた。
小川 洋子 / 夕暮れの給食室と雨のプール「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 ページ位置:28% 作品を確認(amazon)
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昼・午後
日差し・太陽光
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前後の文章を含んだ引用
......ある街とはいえなかったが、最低限不自由しないだけの店はそろっていた。同じようにのんびり散歩をしている老人と、時々すれ違った。 入り組んだ路地を抜け坂を上がると、日当たりのいい土手が続いていた。風のない昼下がりだった。土手の向こうで、細長い海が水色の空と混じり合っていた。貨物船がいくつか浮かんでいた。ジュジュが走ると、陽射しが弾けて鎖がきらきら光った。すべてのものが静かなぬくもりに包まれていた。 土手を進んでゆくと、海が少しずつ広がって見えてきた。手が届きそうなくらい近くを、かもめが飛びかっていた。赤い郵便収集車がゆっくり通り過ぎていった。 土手の下に......
単語の意味
日当たり(ひあたり)
日当たり・・・日の光が当たること。また、その当たり具合。
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昼・午後の表現・描写・類語(時間帯(朝・昼・夜)のカテゴリ)の一覧 ランダム5
お昼なので、赤い塗りの箱を山のように肩にかついで、そばやが行く。
林芙美子 / 新版 放浪記
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日差し・太陽光の表現・描写・類語(晴れ・曇りのカテゴリ)の一覧 ランダム5
朝日であるか、夕日であるか、私にはその香気でもって識別することができるのだ
太宰治 / 猿ヶ島 amazon
静かな蒼空は、澄んで、幅広い白金のような日光を漲らして
梶井 基次郎 / 三等船室「筧の話」に収録 amazon
日よけは、重い金塊を支えるように緊張して激しい直射日光を支えている
三島由紀夫 / 真夏の死 amazon
一月の太陽は、こんなところにも、霧のような美しい光芒 を散らしていた。
林芙美子 / 新版 放浪記
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鹿児島湾がきらきらと光るのが見える。そしてその後ろに九州の山々が朝日を浴びつつ、緑の色に塗られていく。
百田尚樹「永遠の0」に収録 amazon
段々陽のさしそめて来る港町
林芙美子 / 新版 放浪記
「時間帯(朝・昼・夜)」カテゴリからランダム5
空が穏やかな薄い紫ににじみ出るようなわずかの金色を湛える
大庭みな子 / 桟橋にて「三匹の蟹」に収録 amazon
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