(裏ごし)私は裏ごしが嫌いだ。めんどくさくてしんきくさくて、裏ごしをしていると、世の中にはもっとほかにするべきことがたくさんあるじゃないか、としみじみ考えたりするのだ。だから、みんなミキサーにかけてしまう。
石井 好子「東京の空の下オムレツのにおいは流れる (河出文庫)」に収録 ページ位置:5% 作品を確認(amazon)
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めんどくさい・煩わしい
料理全般
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前後の文章を含んだ引用
......肉汁をとる本格的コンソメもスープなら、三十秒でとける固型スープもスープだ。 このところ私が作っているのは、誰でも出来る、家庭的、健康的、野菜のポタージュである。私は裏ごしが嫌いだ。めんどくさくてしんきくさくて、裏ごしをしていると、世の中にはもっとほかにするべきことがたくさんあるじゃないか、としみじみ考えたりするのだ。だから、みんなミキサーにかけてしまう。「石井さんって料理熱心ときいていたのに、なーんだ」といわれるかも知れないが、本当のことだから仕方がない。 野菜スープは、毎日ちがったのを作った。にんじんの日、ほ......
単語の意味
辛気臭い(しんきくさい)
辛気臭い・・・元気が無いこと。気分が晴れ晴れとしないようす。いら立たしいこと。
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考えれば考えるだけの億劫と、重くのしかかるものが大阪、母子、を思うと、その字づらからその音からその方角から心象から、いつもわたしの背後に向かって一切の音のない、のっぺりとした均一の夜のようにやって来ては拭いきれぬしんどさが、肺や目をじっとりと濡らしてゆく思い。
川上 未映子「乳と卵(らん) (文春文庫)」に収録 amazon
もう何もかもどうでもいいような、口をきくのも億劫な気分になる。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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祐一はまるで逃げるように病院を出て行った。駐車場へ向かう祐一の姿が、月明かりに照らされていた。すぐそこにある駐車場へ向かっているはずなのに、美保の目には、彼がもっと遠くへ向かっているように見えた。夜の先に、また別の夜があるのだとすれば、彼はそこへ向かっているようだった。
吉田修一「悪人」に収録 amazon
とっさの気まずい場面を繕うため何か言葉を入れてその不愉快な緊張をゆるめようとする
有島武郎 / 或る女
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