困った事や、嬉しかった思い出も、あなたのひねくれた仕打ちを考えると、恨めしく味気なくなります。

世界がひっくり返ってしまったような気がした。正しいと思っていたこととか、信じていたこととか、そういうことが全て覆ってしまったようなそんな気がしていた。

あいつは犬だった。危うく手をかませる所だった。

ツバを引っかけてやるべき裏切った男

高みに上らされ、散々弄ばされ、挙句の果てに奈落の闇に突き落とされる

寛いだ気分で、一緒に演奏を楽しむことで、今日の嫌な記憶を消し去ってしまいたかった。

ぐらぐら目まいしながら

以前自分はよく野原などでこんな気持を経験したことがある。それはごくほのかな気持ではあったが、風に吹かれている草などを見つめているうちに、いつか自分の裡（うち）にもちょうどその草の葉のように揺れているもののあるのを感じる。それは定かなものではなかった。かすかな気配ではあったが、しかし不思議にも秋風に吹かれてさわさわ揺れている草自身の感覚というようなものを感じるのであった。酔わされたような気持で、そのあとはいつも心が清（すが）すがしいものに変わっていた。

いきが苦しくてまるでえらえらする毒をのんでゐるやうでした。

死んだ後も意識が残り、煙みたいな塊として存在し、どこかへ上っていくもの