木の間からチラチラと射 すいっぱいな日光の靨
吉川英治 / 銀河まつり ページ位置:35% 作品を確認(青空文庫)
この表現が分類されたカテゴリ
木漏れ日
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......」 すこし汗ばむような陽気だった。杏 の花の香が熟 れている。 お芳は、足をとめた。森の中からこっちを向いて歩いてくる慎吾の笑い顔を見つけた。そして、彼の顔や肩へ、木の間からチラチラと射 すいっぱいな日光の靨 にうっとりとした。 「七の家へ行くのだろう」 「ま」 「驚いたか。余りよく知っているので」 ――帰ろうかしら。 彼女は困った顔をした。 「何もかも兵助殿から聞いている。......
単語の意味
木の間(このま)
日光(にっこう)
木の間・・・立ち並んでいる木と木の間。
日光・・・日の光。大陽光線。
ここに意味を表示
木漏れ日の表現・描写・類語(晴れ・曇りのカテゴリ)の一覧 ランダム5
ここへは、しかし、日がまったく射して来ないのではなかった。梢の隙間を洩れて来る日光が、径のそこここや杉の幹へ、蝋燭 で照らしたような弱い日なたを作っていた。歩いてゆく私の頭の影や肩先の影がそんななかへ現われては消えた。
梶井基次郎 / 筧の話
日の光が、数知れず枝をさしかわしている低い灌木の隙間をようやくのことで潜り抜ける
堀 辰雄 / 風立ちぬ amazon
このカテゴリを全部見る
「晴れ・曇り」カテゴリからランダム5
(雨が小降りになる)雨も小降りになって、地面を突きながら廻る鉄棒 の響きが 冴えて聴えた。
志賀直哉「暗夜行路 (講談社文庫)」に収録 amazon
雲が少し切れて、五月の 陽 が家々の屋根に落ちてきた。
宮本 輝 / 螢川「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 amazon
朝日の光は、会堂の中をパツと明るく照らした。赤く焼けたような光だった。
上林 暁 / 聖ヨハネ病院にて amazon
同じカテゴリの表現一覧
晴れ・曇り の表現の一覧
風景表現 大カテゴリ