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左右の耳をはすに切って、息を凝 らす。
夏目漱石 / 吾輩は猫である ページ位置:24% 作品を確認(青空文庫)
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耳を澄ます・聞き耳を立てる
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前後の文章を含んだ引用
......れたからやめにした。少々眼がくらむ。どこにいるのだかちょっと方角が分らなくなる。構うものかと滅茶苦茶にあるき廻る。障子の裏 で鼻子の声がする。ここだと立ち留まって、左右の耳をはすに切って、息を凝 らす。「貧乏教師の癖に生意気じゃありませんか」と例の金切 り声 を振り立てる。「うん、生意気な奴だ、ちと懲 らしめのためにいじめてやろう。あの学校にゃ国のものもいるからな」......
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耳を澄ます・聞き耳を立てるの表現・描写・類語(音の響きのカテゴリ)の一覧 ランダム5
伊吹の声が、私のすぐ横で薄暗い空気を揺すっている。 私はその振動を、鼓膜で齧るようにゆっくり耳の中に吸い込みながら歩いていた。
村田 沙耶香「しろいろの街の、その骨の体温の」に収録 amazon
ドアの向こうに誰かいます。今のかすかな物音は確実に、誰かが立ち聞きしているとしか思えない物音でした。
筒井康隆 / 文学部唯野教授 amazon
聞かれたくないことばかりにピンと反応するアンテナの感度といったら、スパイ衛星並みの耳
宮部 みゆき / 我らが隣人の犯罪 amazon
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目を閉じるといろいろな音が聞こえてきた。博士のいびき、毛布の衣擦れ、氷の溶ける気配、ルートの寝言、ソファーの軋み。二人の発する音たちは、発熱のアクシデントを忘れさせ、私を安堵させ、眠りに導いてくれた。
足音が、びろうどの上でも踏むように、軽くしとしとと地面に落ちる
谷崎 潤一郎 / 痴人の愛 amazon
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