つぎ穂ない沈黙が生じた。用談でも切り出さなければ、納まりがつかないようであった。
宮本百合子 / 伸子 ページ位置:64% 作品を確認(青空文庫)
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黙る・沈黙
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......か角々して、相手を傷けるように感じられた。 「――じゃあ、あなたや私は得な性分でいいわけね……」 横田は声を出さず、はあと口を開いて上を向き、笑うような顔をした。つぎ穂ない沈黙が生じた。用談でも切り出さなければ、納まりがつかないようであった。横田は顔を顰めながら、懐をさぐって、原稿紙の畳んだのをとり出した。 「――若しお暇があったら、一寸お訊きして見ようと思ったんですがね――これ……」 「なんです――希 ......
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黙る・沈黙の表現・描写・類語(声・口調のカテゴリ)の一覧 ランダム5
おたがいどちらかが話を切り出すのを待つ
浅田次郎 / うらぼんえ「鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)」に収録 amazon
死の世界のように永遠の沈黙に包まれる
光瀬 龍 / 百億の昼と千億の夜 amazon
沈黙が部屋を支配した。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
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「声・口調」カテゴリからランダム5
歌声が嫋々(じょうじょう)と心にからみつく
島尾 敏雄 / 出孤島記 amazon
彼女は僕のすぐ耳もとでしゃべっていたので、その言葉はあたたかい湿った息と一緒に僕の体内にそっともぐりこんできた。
村上春樹 / ねじまき鳥と火曜日の女たち「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
表情を欠いた中立的な声だ。高くもなく低くもない。硬すぎもせず柔らかすぎもしない。飛行機の発着時刻や株式市況を告げる声だ。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 amazon
独りごとのように呟いてみせた。
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 amazon
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