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人々が寝しずまってみると、憤怒 の情はいつか消え果てて、いいようのない寂寞 がそのあとに残った。
有島武郎 / 或る女(後編) ページ位置:59% 作品を確認(青空文庫)
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荒れた気持ちが穏やかになる
夜のしじま(静けさ)
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前後の文章を含んだ引用
......をばかにしきったような、それでいて聞くに堪 えないほどさびしい響きが潜んでいた。ほう、ほう……ほう、ほうほうと間遠 に単調に同じ木の枝と思わしい所から聞こえていた。人々が寝しずまってみると、憤怒 の情はいつか消え果てて、いいようのない寂寞 がそのあとに残った。 葉子のする事いう事は一つ一つ葉子を倉地から引き離そうとするばかりだった。今夜も倉地が葉子から待ち望んでいたものを葉子は明らかに知っていた。しかも葉子はわけのわ......
単語の意味
憤怒(ふんど)
寂寞(せきばく)
憤怒・・・とても怒ること。「ふんぬ」とも読む。
寂寞・・・人気がなくて、寂しい感じ。心が満たされず寂しい感じ。寂寥。
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それまでわたしの中に絶え間なく流れ、漣(さざなみ)のように押し寄せては引いていった何かが、その時、ふと透明な、うす青い氷のようになって、わたしの中で静まり返り、ぴたりと収まるべきところに収まったのを感じた。 その氷は冷たくはなかった。おかしな言い方かもしれないが、それは決して氷結しない、限りなく水や液体に近い氷だった。
小池真理子「愛するということ (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
有島武郎 / 或る女
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窓の外には静かな夜が舞い降りていた。
小川 洋子「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
十二月の真夜中は、深海にいるかのように静かで暗かった
伊坂 幸太郎 / オーデュボンの祈り amazon
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夕刻の金に光る町の中
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
冬の宵のしんしんとした凍てた空洞のような静謐
芝木 好子 / 女ひとり amazon
陽がどんどん傾いていく。陽射しの透明さが増していく。金色が木々を照らす。
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