晩春の花の萼(がく)をまだつけている新果のような五月のある朝
岡本 かの子 / やがて五月に (1956年) 作品を確認(amazon)
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晩春・初夏
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単語の意味
晩春(ばんしゅん)
晩春・・・春の終わりのころ。暮春。陰暦3月の異名。
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晩春・初夏の表現・描写・類語(春のカテゴリ)の一覧 ランダム5
東京ではもう桜も木蓮も散り、楓が若葉を拡げはじめていた。
宮本百合子 / 伸子
目に映る何もかもが初夏のまぶしさをたたえて、勢いづいていた。人々のむきだしの腕、風に揺れる木々の緑。葉先に光る陽光、空気の 匂い、何もかもがもう止まらない。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
境内の樟(くすのき)が、若葉の季節には、緑という黄金色に輝いて、初夏の空の蒼(あお)によく映える
永井 路子 / うたかたの amazon
松も新しい緑にかわって、草も木も青い焔 のようになった。
有島武郎 / 或る女
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春がもう豹のような忍び足で訪れていはしたものの
三島 由紀夫 / 仮面の告白 amazon
春、 未だ地面に雪の残っている頃だった。
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 amazon
東京ではもう桜も木蓮も散り、楓が若葉を拡げはじめていた。
宮本百合子 / 伸子
しのびやかに軽くくすぐるように、一日ずつ近づいてくる春
森田 たま / もめん随筆 amazon
横向に庇 を向いて開いた引窓から、また花吹雪 を一塊 りなげ込んで、烈しき風の吾を遶 る
夏目漱石 / 吾輩は猫である
「夏」カテゴリからランダム5
頭の芯に突き刺さってくるような真夏の道の反射
藤枝静男 / 或る年の冬 或る年の夏 amazon
庭のあちらにまばゆい夏の雲が立ち上がり、そのために蜂の羽や毛がするどい金の針のように光る
三島由紀夫 / 花ざかりの森 amazon
春はどんどん深まっていった。風の匂いが変わっていった。夜の闇の色合いも変化した。音も違った響きを帯びるようになっていった。そして季節は初夏に変わった。
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(上) amazon
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