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最後の言葉が心の片隅に、魚の小骨のように残っていた
松本 清張 / 真贋の森「松本清張ジャンル別作品集(3) 美術ミステリ (双葉文庫)」に収録 ページ位置:9% 作品を確認(amazon)
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前後の文章を含んだ引用
......な画家だね。岩野祐之君だったら、だまされるかも分らない。兼子君あたりは、美術雑誌に図版入りで解説を書きかねないよ」 俺は、門倉に嘲笑まじりに云ったが、実は、この最後の言葉が心の片隅に、魚の小骨のように残っていたらしい。二 門倉が帰ったのは六時ごろだった。無理に置いて行った封筒の中には千円札が二枚入っていた。鑑定料のつもりらしい。 二千円は思わぬ収入だったので、民子が帰......
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邦彦は目を閉じた。急ぎ足で一直線に歩き去って行く幇間の、小気味よく跳ねあがっていた足袋の白さが、青く冷たい 焔 となって浮かんできた。
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 amazon
まぶたを閉じるとすぐ絵になるほど
中上 健次 / 枯木灘 amazon
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言葉が鼓膜の網の目を通り抜けられないまま、いつまでも耳の途中で淀んでいる
小川 洋子 / 余白の愛 amazon
その「そうかしら」という彼女のいくらか語尾をはね上げて発音する声が、いまも、はっきりと彼の耳の中深くで甦った。「そうかしら」それは彼の耳の中の空気を、十年前と同じやわらかい振幅でふるわせるようである。
野間 宏 / 残像「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
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初恋いの憶い出が、白い泡のように、ふつふつと胸によみがえって来るのを覚えた。
林 芙美子 / 女性神髄「林芙美子全集〈第6巻〉女性神髄・女の日記 (1952年)」に収録 amazon
(時々思い出す)何か本当の忘却というのではないが、池のおもてに張った薄氷のような忘却が、まず朝子の悲しみの記憶を覆った。この氷は稀に破れた。しかし一夜にしてまた同じ水面を覆い隠した。
三島由紀夫 / 真夏の死 amazon
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