病院の表現・描写・類語(店・施設のカテゴリ)の一覧 ランダム5
消毒液と見舞いの花束と小便と布団の匂いがひとつになって病院をすっぽり覆って、看護婦がコツコツと乾いた靴音を立ててその中を歩きまわっていた。
村上 春樹 / ノルウェイの森 下 amazon
海岸から道路をひとつ隔てた広い敷地に、その療養所は建っていた。もともとは財閥関係者の別荘だったものが、生命保険会社の厚生施設として買い取られ、それがまた近年になって主に認知症患者を扱う療養所に変えられた。だから古い趣のある木造の建物と、新しい三階建ての鉄筋の建物が混在して、見るものにいくぶんちぐはぐな印象を与える。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 2 amazon
行き届きすぎた衛生管理が《…略…》街全体を病院のような感じに変えていた。
三島 由紀夫 / 金閣寺 amazon
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「店・施設」カテゴリからランダム5
わたしは図書館も好きだった。図書館にも生活のにおいがない。空気がしんと目をつぶってうつむいている。みんなが自分の内側に引きこもっているので、だれもわたしの気持ちを乱さない。
小川洋子 / 完璧な病室「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
美容院の前を通ると、女たちが白い兜のようなドライヤーをかぶっている。
梅崎春生 / 幻化 amazon
(ガスタンク)頭の上に、びっくりするほど巨大なガスタンクが青白い照明を浴びて、気球のように浮かんでいる
阿部 昭 / 阿部昭集〈第4巻〉父と子の夜 無縁の生活 ほか amazon
プールが午後の日射しに雲母をちりばめたように光っている
落合 恵子 / 夏草の女たち amazon
「病院」カテゴリからランダム5
病室の中央には、十分に乾燥したシーツでたっぷりと包まれたベッドがあった。それは大きな白い動物がうずくまったように重そうだった。クリーム色の壁紙でおおわれた病室で、ベッドの白さがくっきりと浮かび上がっていた。いろいろなものが、その白く盛り上がったベッドを中心に配置されていた。普通の家の寝室やホテルのベッドと違って、それはもっと意味深いもののように思えた。ベッドの周りに病室があるような感じがした。
小川洋子 / 完璧な病室「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
白い天井ばかりを見ている日々が数日続く
山田太一「飛ぶ夢をしばらく見ない」に収録 amazon
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