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なめくじが地面を匐 うほどののろさ
小林多喜二 / 蟹工船 ページ位置:57% 作品を確認(青空文庫)
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ゆっくり・緩慢・スピードが遅い
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前後の文章を含んだ引用
......なかったが、然し毎日々々同じ「糞壺」の中にいて、二百人近くのもの等がお互にブッキラ棒にしゃべり合っているうちに、眼に見えずに、考えること、云うこと、することが、(なめくじが地面を匐 うほどののろさだが)同じになって行った。――その同じ流れのうちでも、勿論澱 んだように足ぶみをするものが出来たり、別な方へ外 れて行く中年の漁夫もある。然しそのどれもが、自分では......
単語の意味
蛞蝓(なめくじ)
蛞蝓・・・マイマイ目の有肺類。カタツムリに似ているが、殻が退化し無くなった巻貝。腹面全体の伸縮によりゆっくりと這(は)い進み、這った跡には粘液の筋が残る。湿ったところに住み、塩をかけると体内の水分が出て、溶けたように小さくなる。野菜などの害虫。三すくみの伝承では蛇に勝ち蛙に負ける。
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人の二倍はかかってしまう。
林芙美子 / 新版 放浪記
最後の一瞬まで部屋の中を観察していくような気持ち悪いほどゆっくりした動きで首を引っ込めた。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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(電話の時報)時報を聞くのが僕は好きだった。そこはどこまでも果てしのない、何ものにも乱される恐れのない、安定した世界だった。たとえ僕がクシャミをしても、お姉さんは迷惑そうな様子さえ見せず、ひたすら時刻を知らせ続ける。一秒ごとに刻まれる歯車の船の 舳先 に立ち、次々と誕生する新たな時刻を、まっさらな海面に向かって宣告する。大変な重労働だと思われるのに、口調は滑らかだ。
小川 洋子 / 先回りローバ「口笛の上手な白雪姫」に収録 amazon
僕は時計に目をやった。まだ一分と五秒しか経っていない。
村上春樹 / ねじまき鳥と火曜日の女たち「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
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