進んでいるのか退いているのか、ただ無限の中に手足を動かしている気がし出した。
岡本かの子 / 渾沌未分 ページ位置:95% 作品を確認(青空文庫)
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泳ぐ
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前後の文章を含んだ引用
......振り返って云った。 「さあ、ここからみんな抜き手よ」 やがて一行は扇 形に開く河口から漠々 とした水と空間の中へ泳ぎ入った。小初はだんだん泳ぎ抜き、離れて、たった一人進んでいるのか退いているのか、ただ無限の中に手足を動かしている気がし出した。小初が無闇に泳ぎ抜くのは、小初が興奮しているからである。初め小初は時々自分の側面に出て来る薫の肉体に胸が躍 った。が、その感じが貝原の小初を呼び立てる高声に交り合......
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(水中を人が泳ぐ)水中カメラの前をきれいな流線型で通りすぎてゆく。
小川洋子 / ダイヴィング・プール「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
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難解なアフォリズム風の詩句が並ぶその本は、たちまち傍線と書き込みとで溢れ返った。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
すすり上げながら、まっ白に積んだ雪の上にうずくまってしまった、立ち続ける力さえ失ってしまって。
有島武郎 / 生まれいずる悩み
城戸は、ただ表情でだけ、曖昧に反応した。
平野啓一郎「ある男」に収録 amazon
十一月のリスのようにこまめに台所の棚を探しまわり、袋の底にバター・クッキーが四枚残っていたのをみつけた。
村上春樹 / パン屋再襲撃「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
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