その料理が進化したものかどうかを判断する尺度は、極めて簡単である。五味が離れ離れであるか、渾然一体となっているかをみるのだ。五味それぞれが独立して鮮やかに分かち合える調理は、原始的な範囲を脱したとはいえない。五味が混合して総合的な複雑味をなしてこそ、調理の極致といえる。
この表現が分類されたカテゴリ
料理全般
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
no data
単語の意味
極致(きょくち)
雑味(ざつみ)
渾然一体(こんぜんいったい)
五味(ごみ)
極致・・・到達することのできる一番上の状態。最高の状態。極み(きわみ)。
雑味・・・きたない味。いい意味で、美味しくない味。味のアクセントになる僅かなまずい味。
渾然一体・・・別々のものが混ざり溶け合って、お互いの区別がつかないほど一体になるさま。「然」は他の語の後ろに付いて、状態をあらわす字。「混然一体」とも書く。
五味・・・五つの味覚。甘さ、辛さ、にがさ、すっぱさ、塩辛さ。
ここに意味を表示
料理全般の味、おいしさを伝える表現・描写(料理(その他)のカテゴリ)の一覧 ランダム5
このカテゴリを全部見る
「料理(その他)」カテゴリからランダム5
〔松鮨〕の鮨は、東京ふうでもなければ上方ふうでもない、独自のものだ。研究熱心なあるじは諸方へ旅をして味覚を探求しつづけ、それを自分の仕事に活かした。
池波 正太郎「むかしの味 (新潮文庫)」に収録 amazon
コーヒーを飲み、固いくるみのパンをかじりながら、いつのまにかそういうことを考えていた。 テーブルと朝の光という組み合わせが、私に家族についてむやみに考えさせたのだと思う。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
スープとサラダの簡単な昼食
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
同じカテゴリの表現一覧
料理(その他) の味・おいしさの表現の一覧
食べ物表現 大カテゴリ