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前後の文章を含んだ引用

......に辻（つじ）をまがった。辻には、石でまわりを積んだ一囲いの土饅頭（どまんじゅう）があって、その上に石塔婆（せきとうば）が二本、並んで、午後の日にかっと、照りつけられている。その根元にはまた、何匹かのとかげが、煤（すす）のように黒いからだを、気味悪くへばりつかせていたが、太郎の足音に驚いたのであろう、彼の影の落ちるよりも早く、一度にざわめきながら、四方へ散った。が、太郎は、それに目をやるけしきもない。―― 「おれは、悪事を......

単語の意味

煤（すす）

煤・・・１．煙の中に含まれる黒色の粉。
２．黒く天井や壁のすみにくっ付いた、ちりやほこりの塊。