墓場は完全な沈黙に被われた
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 ページ位置:44% 作品を確認(amazon)
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静けさ・静寂
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前後の文章を含んだ引用
......とも暮れ始めた午後六時の無人の墓場に「オールド・ブラック・ジョー」のメロディーが流れる光景はちょっとした見ものだった。 六時半に管理人はバスで下界に戻り、そして墓場は完全な沈黙に被われた。そして何組かの男女が車でやってきては抱き合った。夏になると林の中には何台ものそういった車が並んだ。 霊園は鼠の青春にとってもやはり意味深い場所だった。まだ車に......
単語の意味
被・被衣(かずき・かつぎ)
被・被衣・・・武家時代、身分のある婦人が外出する際に頭からかぶった衣服。
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静けさ・静寂の表現・描写・類語(音の響きのカテゴリ)の一覧 ランダム5
簾の外の往来が、目まぐるしく動くのに引換えて、ここでは、甕 でも瓶子 でも、皆赭 ちゃけた土器 の肌 をのどかな春風に吹かせながら、百年も昔からそうしていたように、ひっそりかんと静まっている。
芥川龍之介 / 運
まるで大地の中にめりこんだように、あたりはひっそりと静まりかえっている。
石坂 洋次郎 / 山のかなたに amazon
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「音の響き」カテゴリからランダム5
声は風の途切れるように切れ、また遠ざかる。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
(電話に出ない、居留守)胸のうちで呼び出し音を数えている。いつまでも鳴り止まない気がしはじめたころ、音が途切れる。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
瀕死の野獣の悲鳴のような汽笛が聞こえる
高橋 和巳 / 捨子物語 amazon
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