何が欲しいと聞かれると、とたんに、何も欲しくなくなるのでした。どうでもいい、どうせ自分を楽しくさせてくれるものなんか無いんだという思いが、ちらと動くのです。
太宰治 / 人間失格 ページ位置:9% 作品を確認(青空文庫)
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興ざめ・白ける
欲がない・無欲
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......の答をいちいち手帖 に書きとめるのでした。父が、こんなに子供たちと親しくするのは、めずらしい事でした。 「葉蔵は?」 と聞かれて、自分は、口ごもってしまいました。 何が欲しいと聞かれると、とたんに、何も欲しくなくなるのでした。どうでもいい、どうせ自分を楽しくさせてくれるものなんか無いんだという思いが、ちらと動くのです。と、同時に、人から与えられるものを、どんなに自分の好みに合わなくても、それを拒む事も出来ませんでした。イヤな事を、イヤと言えず、また、好きな事も、おずおずと盗む......
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興ざめ・白けるの表現・描写・類語(嫌いのカテゴリ)の一覧 ランダム5
十代の後半をこの男とともにすごした思い出はあったが、だからと言って愛情のようなものはなかった。同じ通勤電車で何年も顔を合わせているサラリーマンの人生が、自分に関わってこないのと似ていた。
伊坂 幸太郎「陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)」に収録 amazon
心はさあっと、水をかけたように冷たく冴えかえって来ました。
井上 靖 / 猟銃「猟銃・闘牛 (新潮文庫)」に収録 amazon
朝の礼拝堂に糞尿の気が流れてきたよりも、もっと興ざめなこと
岩田 豊雄 / 獅子文六作品集〈第4巻〉沙羅乙女・信子 amazon
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女は僕の手をとって、彼女の陰部につけた。彼女のヴァギナは暖かく湿っていたが、そのことも僕の気持をひきたててはくれなかった。ただほんの少し不思議な気持になっただけだった。
村上春樹 / 双子と沈んだ大陸「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
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テーブルの面にこぼれたパン屑を、指先で寄せ集めてはまた散らすということを、さっきから意識もせず繰り返している。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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「どうすれば恋の苦しみから逃れられるのか」といったたぐいのことを自分の中に設問として立ててみた。
小池真理子「愛するということ (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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