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料理(その他)の比喩を使った文章の一覧(12件)
彼女は素早く器用に体を動かしながら、一度に四つくらいの料理のプロセスをこなしていた。こちらで煮ものの味見をしたかと思うと、何かまな板の上で素早く刻み、冷蔵庫から何かを出して盛りつけ、使い終わった鍋をさっと洗った。うしろから見ているとその姿はインドの打楽器奏者を思わせた。あっちのベルを鳴らしたかと思うとこっちの板を叩き、そして水牛の骨を打ったり、という具合だ。ひとつひとつの動作が俊敏で無駄がなく、全体のバランスがすごく良かった。
村上春樹 / ノルウェイの森 amazon
塩を煮る湯気が小屋の屋根から太い棒を立てたように穏かな空へ白く立ち昇っている。
志賀 直哉 / 児を盗む話 (1948年) amazon
新聞の見出しを点検するときのような目つきで、レタスの葉をフォークで何度か裏返した。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 1 amazon
彼女の野菜の食べ方は芸術品のように美しかった。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 1 amazon
二人はテーブルをはさんで向かい合って夕食を食べた。会話というほどのものは交わされなかった。彼らは倦怠期を迎えた夫婦のように、黙々と料理を口に運びながら、それぞれに別のことを考えていた。あるいは何も考えていなかった。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 2 amazon
焼芋に古伊万里の皿というか、てんで調和を失っている。
岩田 豊雄 / 沙羅乙女「獅子文六作品集〈第4巻〉沙羅乙女・信子 (1958年)」に収録 amazon
一つの皿に油揚げと菜っ葉の者つけたのがベタリと叩きつけたように入れてある。
石川達三 / 蒼氓(そうぼう) amazon
機内食が粘土のようだった
川村 元気 / 世界から猫が消えたなら amazon
焼きあがった松茸にスダチをまぶして、醤油をつけ、熱いほくほくの香りを丸かじり。秋天の風が喉の奥で踊った。
嵐山光三郎 / 頬っぺた落とし う、うまい! amazon
その他の食べ物のおいしさを表す比喩表現
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