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喉・首・うなじの比喩を使った文章の一覧(80件)
襟足の手入れが行き届いてレモンの切口のようにすかあっとしており
井上靖 / 猟銃「猟銃・闘牛 (新潮文庫)」に収録 amazon
彼女の首筋はつやがあった。うれた果実の充実感があった。
三浦朱門 / 箱庭 amazon
直立不動で立たされていた生徒が教師からやっと許しを得たような、大げさな肯(うなず)き方
連城 三紀彦 / 恋文 amazon
餅を飲み込むように大きく頷く
獅子 文六 / てんやわんや amazon
ギニョール人形の首の部分だけががっくりと前に崩れたように頷く
藤本 義一 / やさぐれ刑事 amazon
魂を抜かれたようにただコクコクと何度も頷く
鷺沢 萠 / 大統領のクリスマス・ツリー amazon
猫のようにこくりと頷く
高樹 のぶ子 / 光抱く友よ amazon
白鷺(しらさぎ)のように女の後ろ姿の頸脚(えりあし)がスット白い
泉 鏡花 / 高野聖・眉かくしの霊 amazon
少女らしい硬い線を持った細い首筋
光瀬 龍 / 百億の昼と千億の夜 amazon
物分りのいい老人のような顔つきで大きくうなづく
三田 誠広 / 僕って何 amazon
人にからかわれた鵞鳥(がちょう)みたいに首を前に突き出す
ジュール・ルナール / にんじん amazon
警戒を怠らぬ鳥のように首を横に傾ける
レイモンド チャンドラー / 湖中の女 amazon
燕のように首をかしげる
川端 康成 / 掌の小説 amazon
蝙蝠(こうもり)のように首をすくめる
水上 勉 / 越前竹人形 amazon
張子の虎のように首を突き出す
獅子 文六 / てんやわんや amazon
少女のうなじが鳩の背のようにしなやかにまるっこく動く
大江 健三郎 / 芽むしり仔撃ち amazon
梨の花のような仄青い頸筋(くびすじ)
海音寺 潮五郎 / 武道伝来記 amazon
一茎の花のように群集の中に目立っている項(うなじ)
谷崎 潤一郎 / 痴人の愛 amazon
女性の首筋は年輪のように順序正しく年をとっていく。@略@少女は少女のような首筋をしているし、成熟した女は成熟した首筋をしているのだ。
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(下) amazon
首の後ろのしわが太古の生き物のように動いた。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 1 amazon
ほっそりとした首筋は、陽光をふんだんに受けて育った野菜のように艶やかに輝いている。朝露とテントウムシが似合いそうな、どこまでも無垢な首だった。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 2 amazon
(50代の女性)首筋には三本の細い皺が、人生の刻み目のようにくっきりとついている。あるいは三つの願いが叶えられたしるしかもしれない。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 amazon
牛のように太い頸(くび)
伊藤永之介 / 春近し
あやつり人形のように首をうごかした。
野間 宏 / 真空地帯 amazon
葱(ねぶか)の茎ほどもないその子供の、細(こうま)い頸筋(くびすじ)
宇野 千代 / おはん amazon
張子の虎のように、首を突き出して、その話に加わってきた
獅子 文六 / てんやわんや amazon
洗ったような、ぞうげ色のうなじが、なんとも柔かそうだ。
林 芙美子 / 茶色の目「林芙美子全集〈第15巻〉茶色の目 (1952年)」に収録 amazon
雪よりも白い領(えり)の美くしさ。
広津 柳浪 / 今戸心中 amazon
町子の白い襟足が、寒々と眼に映った。それは、死にかけた白鳥の頸のように、寂しく、力がなかった。
岩田 豊雄 / 沙羅乙女「獅子文六作品集〈第4巻〉沙羅乙女・信子 (1958年)」に収録 amazon
鶴に似た長い頸(くび)
室生 犀星 / 杏っ子 amazon
咽喉骨の突き出た首を蝮(まむし)のカマ首のように斜めに持ち上げた。
武田 泰淳 / 風媒花 amazon
蛇のように首をもたげる
倉橋 由美子 / 蠍たち amazon
噛みくだかれたものが食道を通過するしるしに、とがった喉仏が@略@ぴくりと動く。まるでそれは機械が物を処理して行く正確さと、ある種の家畜が自己の職務を遂行している忠実さとを見るようだ。
安岡 章太郎 / 海辺の光景 amazon
彼のかなり大いしっかりした首が、腕まくりをした腕のように、そのひらいた襟から抜きん出ていた。
三島 由紀夫 / 美徳のよろめき amazon
闘志を失った犬のように、吉良常は首をすくませた。
尾崎 士郎 / 人生劇場 青春篇 amazon
咽喉もとに七面鳥のようなこまかい皺のよった勝基老人
堀田 善衛 / 鬼無鬼島 amazon
白い筒のような咽喉(のど)
野上 彌生子 / 哀しき少年 amazon
餅を呑み込むように大きく頷いた。
獅子 文六 / てんやわんや amazon
亀の子のように首を縮こめて
嘉村 礒多 / 業苦 amazon
鶴のような頸筋(くびすじ)
近松 秋江 / 黒髪「黒髪―他二篇 (1952年) (岩波文庫)」に収録 amazon
風がそよぐように、首を庭の方になびかせていた。
大庭みな子 / 啼く鳥の amazon
弱々しく、風に吹かれて花が花冠を垂れるように、頷いた。
福永 武彦 / 草の花 amazon
だれかのお喋りに相槌を打つように首を動かしたりしていた。それは、電気仕掛けの人形のように見えた。
富岡 多恵子 / 富士山の見える家「当世凡人伝 (1977年)」に収録 amazon
彼は頭を速度のゆるんできた独楽(こま)のようにうごかした。
野間 宏 / 真空地帯 amazon
首を振った。虫でも追い払うようなゆっくりとした振り方だった。
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 amazon
少女のうなじが鳩の背のようにしなやかにまるっこく、そして少しずつ動いていた
大江健三郎 / 芽むしり仔撃ち amazon
枯れ果てた薄(すすき)の原のように首を垂れてそよぐのを感じ取りながら
福永武彦 / 告別 amazon
その他の人物を表す比喩表現
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