心の交流・意思の疎通の比喩表現の例文 一覧

隠蔽の上に胡坐をかいて、何事もなかったように暮らす

兄が妹を誘うような有無を言わさぬ呼び出し方

夫婦だけにしか分からない暗号のような愛の言葉

石のように閉ざした心

心を石で覆う

九九を間違えた小学生をたしなめる教師のような顔で首を振る

電撃のように否と強く否定する

ハエでも追い払うようにダメダメという仕草

黒い陰が、事件の根にあるものを日蝕のように覆っている

お伽話のように荒唐無稽

狐につままれたようなでたらめ話でごまかす

相手の気持ちが、霧のように不透明

青と赤の照明弾が、花火のように中空に交差する

楽しい企みを前にした子供のように顔を見合わせる

子供だましのようないんちきで、次々と財産をだまし取る

目配せが女から女へ小波のように伝わる

二千ガウスの磁気を帯びた強力な目配せ

信号を出し合ってるみたいに、喋らなくてもきちんと意思が通じ合う

背負い投げを喰らったみたいに綺麗に騙される

「この近くにプールはありますか？」　従業員は眉を少ししかめ、考えを巡らせ、それから丁寧に首を横に振った。まるで国家の歴史の不備を詫びるように。

蚕のように引きこもる

人を瞞（だま）しておきながらすぐ狐のように逃げてしまう

真夜中に電話をかけてくるのはお願いだからやめてほしいと、はっきり頼んだ。収穫前にイナゴの群れを畑に送りつけないでくれと、神さまにお願いする農夫のように。

余計なことは考えないようにしようと牛河は思った。皮膚を厚くし、心の殻を固くし、日々をひとつまたひとつと規則正しく重ねていくのだ。俺はただの機械に過ぎない。有能で我慢強く無感覚な機械だ。一方の口から新しい時間を吸い込み、それを古い時間に換えてもう一方の口から吐き出す。存在すること、それ自体がその機械の存在事由なのだ。もう一度そのような混じりけのない純粋なサイクル――いつか終わりを迎えるであろう永久運動――に復帰しなくてはならない。彼は意志を堅くし、心の蓋を閉ざすことで、ふかえりのイメージを脳裏から追い払おうとした。

話に合わせるためにギアを変更する

嘘をついている自分にやりきれなくなっていた。自分の嘘の塊が、ざくろの実のように、くわっと口を開いて自分を笑っているように思えた。

二枚貝みたいに自分を閉ざしてしまう

ふいと折れ崩れるように縋（すが）って来て

うそというものはしかし、どんな精密なものでも結局は編みもので、一たんばれてほぐれかけたら、これまたとことんまで崩れてしまうものだ。

初心（うぶ）で臆病で内向性なの。自分でカラを作ってマイマイツブロみたように閉じこもる質なの。

お得意をふやすためにラーメン屋みたいに気やすく往診を引きうける

彼女の心は、日ざかりの入江のようにひらいていた。

ハエでも追い払うように顔の前で手をひらひらさせる。

まるで教会で神父さんに出会った信者みたいな顔で、白羽さんに縋るように立ち上がった。

野球選手のサインのように二人しか分からない暗号で