骨・内臓の比喩表現の例文 一覧

心臓の音が、ドラムを鳴らしてるみたいに、身体中に響いていた

熱っぽい関節に油が切れたような妙な気分

血が凍りついて板のようになる

赤い糸のような細い血のすじ

血が糸をひいたように流れる

血が、水面に毛糸を浮かべたように線になって走る

黒い血が死体から帯のように流れる

関節が錆びたようにぎこちなく軋む

ギギギッという関節の悲鳴が聞こえる

赤い寒天のような凝血

心臓が胸の中で、小鳥のようにばたばたしだす

握りこぶし大の心臓

解剖され中身を抜き取られた死体は、空洞のブリキの人形のよう

ぽったりと大きな血塊が封筒のまん中に落ち、飛沫がその周囲に霧のように飛んだ。

働き者の心臓が提供するふいごの力によって、血管をつたって全身へと誠実に送り届けられた。

誰かがすぐ近くで、金槌を使って壁に釘を打ち付けていた。こんこんこんこん、という途切れのない音が聞こえた。かなり硬い壁と、かなり硬い釘だ。こんな時間にいったい誰が釘なんか打っているのだろう？　天吾は不思議に思ってまわりを見回したが、どこにもそれらしい壁は見当たらなかった。そしてまた釘を打っている人の姿もなかった。　少しあとになって、それが彼の心臓が立てている音であることがわかった。彼の心臓がアドレナリンの刺激を受け、急遽増量された血液を、耳障りな音を立てて体内に送り出しているのだ。

意識が宿る灰色の迷宮

心臓が破裂しそうなほどドキドキする。

腎臓がドクンと大太鼓のような音を立てる。それは全身に響き渡る。

口を押さえたホースから、水が飛び散るように血が噴き出した。

濁った水溜りのよう

心臓が、空気銃で撃たれていまにも死にそうな小鳥の心臓のように、とくとくと小さく打っている

心臓は他人のように勝手に動いている

ナメクジの歩いた痕のように、トイレまでうっすらと赤い線が延びて

破（わ）れ鐘のように鳴っている自分の心臓の鼓動

宿のシーツは、恥ずかしい血痕の花弁を点々と散らした。

私の傷口は新たに開いて、血がこんこんと湧き出て来た。それは私自身の中にある海だった。海が私の周囲に涯（はて）しもなくひろがり、私はその無限の深みへ、ゆっくりと沈んでいった。

観音開きの戸のようにメスが入った皮膚を開き

、窓をあけると同時に飛び翔った蝶が、窓枠に残して行った鱗粉のようなものにすぎなかった

布団のように切り裂いた死体を縫った。

柘榴のように切り裂かれた死体（ライヘ）

血は乾いて、壁土のように、白い皮膚にこびりついていた。

血がまるでホースのさきから噴き出しでもするように流れ出る。

血が簓（さきら）のように噴き出して、次々に三人の支那兵は死んだ。

壁と言わず天井と言わずまるで噴霧器で吹き飛ばしたような血しぶき

この掌に応える、時計の針に似た響きは、自分を死に誘う警鐘のようなものであると考えた。

横面を射ち抜かれたらしく、両方の鼻孔から盥（たらい）の水でもあけるように、血が迸り出た。

胸にはセコンドを刻むような小さい鼓動がだんだん高まってくる。

血だらけになっているのを想像した。それこそ鴨にかかったオレンジソースのように、たっぷりと血が流れている気がして

自分の心臓が強く鳴っているのを、遠くで鳴る警鐘のように感じていた。

手のひらがママレードみたいにぐしゃぐしゃに潰れてたよ

普通なら肋骨は、定規で測ったみたいな精密さで左右対称にふっくらと広がっています。その中に肺と心臓が、心地よく納まっているのです。ところがわたしの肋骨は、それはもういたわしいものでした。落雷にあった巨木の枝のように、ねじ曲げられていました。そのうえ、心臓に近いところの肋骨に限って余計無残に変形していたのです。ほとんど心臓を串刺しにしてしまいそうでした。わたしのかわいそうな肺と心臓は、怯えて震える小動物のように、狭苦しい場所に押し込められていました

乾いたアスファルトの上を鮮血が生き物のように、一定の粘土を持って進み、広がる